koushinococoro.com 心
講演講師の思い・メッセージを伝える

講師の心.com



会社概要 講演のお問い合わせ 著作権 サイトマップ HOME



  講師の心.com > 講師マガジン 「人」 >スペシャルインタビュー 黒澤和子
 
Keywords
  1)母の最期の言葉は「黒澤明に負けるなよ」
  2)家族は困難を乗り越えてこそ“同士”になれる 
  3)黒澤和子今後の挑戦−死ぬ時まで「ギリギリの女」でいたい



衣裳デザイナー・黒澤和子さんの話を伺いたいと思います。お母様が亡くなられてすぐ、
  監督の薦めで黒澤組に入ったとお聞きしていますが、娘として映画衣装の仕事をする際に
  戸惑いはありましたか?

  映画の世界で働くなんて思ってもみなかったことですが、抵抗はなかったですね。でも、やっぱりはじめは「お嬢様に何ができるんだ?」って皆が思うじゃない?だからこそ、人の10倍働けばやったって思ってくれるかと思ってね。半年くらい一緒に働いてからですね、すごく認めてくれるようになった。やっぱり実際にやったか、やんないかだけなんですよ。映画の仕事は映ってナンボの世界。言い訳はきかない。よく映ったか映らないかの話で終わってしまうから、具体的にやるしかないんですよ。それに映画界は、フリーの人がほとんどだから、いい仕事をしない限り、次は声がかからないという現実があります。だから皆必死なんです。人の2倍やるぐらいじゃ足りないので、私は人の10倍やりました。

 最近はできなかった事を言い訳したり、口でカバーしたり、ノリで持っていこうとする人がいるけど…。でもね、人に認められるには結果を出す。やるかどうかの世界だと私は思います。私の場合、映画界で働くことに戸惑うより、負けず嫌いの血が騒いだんですかね(笑)。始めてしまえば、やってやろうじゃないの、ともう夢中になってしまいました。

―子供の頃から、お父様をはじめとする映画人と接しながら育った経験は、
  今の仕事に活かされていますか?

 客観的になれたことが大きいですね。いつも自分の頭の上で離れて自分を見てる自分が、子供の時からいました。たぶん、そうしていないとやってられないんですよ。周りのほとんどの人がアーティストだったし、アーティストって自分の世界があるでしょ。黒澤家で、私は“取り締まり係”っていうのがポジション(笑)。やっぱり父を支えなきゃいけない年月が長かった分、父の運転手、料理番、秘書もやったし、自分の子供達の母親業も一緒にやってきた。そこでは客観的であることが、すごく大事だったんですよ。家に映画の黄金時代の人達をいっぱい連れてきて、常に映画の話しかしてなかった父。三船敏郎さん、志村喬さんが座ってて、スタッフが何十人も車座に座ってるのが黒澤組の宴会。そこで育ってきたから、映画の世界の今で言う“空気感”はものすごい知ってます。だから、どの現場に行っても、どう立ち回ったらいいかっていうのが身についています。具体的にこの現場全体のなかで、自分がどこに立って、どう考えて、どう動いていることが大事だっていうのが分かるんですよ。仕事をする上でそれはすごく役立った。私よりもデザイン画が上手いデザイナーもたくさんいるけれど、映画を作る○○組、○△組って中で、どのポジションでやればいいかっていうのが私には瞬時にわかる。仕事ってそれぞれ役割があるはずなんですよ。それが分かるかどうか。その部分は活かされていますね。

仕事をする上で大切にされていることはありますか?

 「好きなものが見つかったら、自分から一生懸命夢中になる」っていうのが父の言葉です。でも確かにそうだと思うんですよ。好きで一生懸命だったらね、どんどん突き進めるものですし。仕事もね、自分から楽しめるように工夫していかなきゃだめですね。面白くする一番上手なやり方は、夢中になっちゃうってことだって、よく父が言っていました。 でも、好きなだけでは行けない時もあります。絶対に追い詰まる時はきます。でもそこで辞めないことですよね。頑張って、頑張って、その壁を開くことが出来れば、また面白くなるものです。そのくり返しが人生だよって、父も言っていました。 どっちにしたって、追い詰まったり、苦労するんだったら、工夫をして、自分で面白くしていけばいい。

  実は、父だって、仕事をしない時は全くしないんですよ。緩急はっきりさせて休む時は休む。年をとってからは、「サボるのも思い切って正々堂々とした方がいい。」と言っていましたし。でもやる時はやる。その集中力は凄いものがありました。それは私も受け継いでいます。切り替えが出来ればいいと思いますよ。それがね、だらだらと何となくやっていたら、それこそいい仕事なんて出来ないですよ。しっかり休んで、私は本当に何もしない時もあるんですが、そういう時間をちゃんと作るとね、自然と仕事しなきゃいけない気になってくるもんです。まずい、働かねば、ってね(笑)。

― 最後になりますが、和子さんの今後のことと、講演で伝えたいメッセージを聞かせてください。
  私は“潔い”って言葉がすごく好きなんです。みんな普通に生まれて、死んでいくわけでしょ。でも、そこで自分の人生に保険をかけて、踏み外さないようにって考えるほど及び腰になるんですよ。例えばね、テレビ番組を見て、「私はあの病気じゃないかしら」って検査に行ったり、「こんな保険に入ってなかった」と不安になったり、「子供にこういう勉強をさせておかなきゃ」と焦ったり…。人間って守りに入ると実は辛いんですよ。守っているつもりが、守られること(保険)探しに縛られてしまう。

だから私はあまり守らないで生きたいなと思うんですよ。友達は私を「ギリギリの女」って言うんですが、本当にギリギリで、毎日挑戦の連続(笑)。それでも攻撃的に生きていきたいんですよ。自分が強くなるのが一番の保険だと思うので。今映画の仕事以外で挑戦したいなと思うことは…老後。70歳とかになったら、いつ死んでもいいから携帯1個だけ持って、稼いだお金で流浪の旅に出たいですね。イタリアとか、ゴビ砂漠とか、その時々で様々なところをうろつきまわって。「今、お母さんサハラ砂漠の真ん中にいて夕陽を見てるのよ」とか家族に電話してね。「インドで今バスに飛び乗ったところ。」とか(笑)常に新しい局面に出会って、いろんなところを見てまわって、そういう老後もありかなって思ってるんですよ。ギリギリでいくほうが、頭も年とらないし、潔いかなって思っています。

 講演では、今までお話したようなとんでもない家族の中で今日まで生き抜いてきた話と自分の生活の中で、役に立った事とかをお話したいですね。ちょっと変わった映画の世界の話とか。それと、皆さん守らないで生きる方が楽ですよって(笑)。


―本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきましてありがとうございました。

黒澤和子氏への講演依頼はコチラから
文:佐野裕 /写真:上原深音 /編集:鈴木ちづる
(2008年5月27日 株式会社ペルソン 無断転載禁止)  
インタビュートップへ戻る  インタビュートップへ戻る
 

講演依頼.comのご紹介

あらゆるジャンルをカバーする沢山の講師の中から、講演主旨・講義テーマに合致する講師情報をご提供致します。
講演依頼の無料相談を是非ご活用ください。
人生・ライフスタイルから芸能・スポーツまで幅広いジャンルの中からお客様の目的に合った講師をご紹介させていただきます。
講師ジャンルカテゴリはこちら

 


講演講師の思いやメッセージを伝えるWEBメディア 提供サイト:講演依頼.com
心
講師の心.com 会社概要 講演のお問い合わせ 著作権 サイトマップ HOME

講師の心.comは、講師の紹介及び講演出演依頼を承るWebSite 講演依頼.comから
毎月旬でお勧めの講師の"心"="思いやメッセージ"をコラムやインタビュー形式でお伝えするWebメディアです。


Copyright(C) 2005-2012 PERSONNE,Inc,All rights reserved