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  講師の心.com > 講師マガジン 「人」 >スペシャルインタビュー 和田裕美
 
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  1) 人見知りからトップ営業へ
  2) カリスマ営業の時間術― <集中時間>を作ってスキルアップすれば、時間はコントロールできる
  3) 和田流リーダー論「部下を“お客様”のように思え」


和田流リーダー論「部下を“お客様”のように思え」

―和田さんが初めて部下を持たれたのはいつでしたか?

 「はじめて部下がついたのが入社して半年経ったくらいです。かなり早いですよね(笑)。でもフルコミッションの営業組織は、たいていそれくらいで部下が入ってきます。自分の数字も追いつつ、部下の面倒も見る責任を持たされると、上司も部下も通常より早く育つからなんですね。その代わり、厳しすぎて辞める人も増えますが、実際、入社1〜2年で、他の会社の5〜6年分くらいのことは勉強できたと思います。営業の仕事の能力はもちろん、人材育成や組織の事までわかりますからね」

―――その後もスピード出世を重ねて20代で代理店の支社長に就任。当時は100名ほどの部下を抱えられたと聞いていますが、組織のリーダーを務めるにあたって、『軸』として持っていた考え方や姿勢はありましたか?

 「昔、上司から言われたことなのですが、『部下をお客さんのように思え』ということです。それは決して、部下に気を遣うとか、迎合するという意味ではありません。先ほど仕事の話のときにも出ましたが、営業の仕事は、お客様に無理やり買ってもらうわけじゃなく、ワクワクしてもらって、共感してもらって、お客様の気持ちを動かすことなんです。いらなかったものが、自分に必要だと思えてきて欲しくなる。それは部下に対しても同じで、圧力をかけて強制的に数字を出させるのではなく、本人が自然に出したくなる、達成したくなるように導くのが上司の仕事なんだと。例えば、プレゼンテーションが苦手で嫌だなと思っている部下がいたとします。それを上司が『やれ!』と命令してやらせることはできますが、そうではなくて、そのプレゼンで本人が経験できること、成長できることをイメージさせるわけです。一緒にワクワクしてあげる。そういう気持ちの伝え方は、お客様に対する時とまったく同じなんですね」

―――とはいえ、厳しく叱らなければならない時もありますよね。

 「もちろんです。ただし、“叱ること”は相手のためにあるもの、という考えをベースに持っていなければいけません。失敗を許すことは格好いいですよ。でも、部下がミスの重大性を知らなければ、また同じ失敗をするんです。すると上司である自分も痛い目をみる。叱ることはストレスですし面倒です。叱らなくて済めば楽ですが、言っておかないと、あとで自分も部下も困る。ひいては会社も困る。そう考えれば、ビシっと叱れなければならない時は必ずあります。

 それは褒める時も同じです。相手のことを考えて褒める。例えば、必死にやっても結果が出ない場合は、むしろ一生懸命やったことを褒めました。単に本人のスキルが未熟なだけなので、それを磨けば結果は必ず出るんだと。あなたは『不合格』ではなくて『合格』が先に伸びただけ。本人だって準備不足だったと思えば、次はもっと頑張ろうと努力します。

 褒めるも叱るも相手のため。そしてとにかく“待つ”。色んなタイプがいますし、成長の速度にも個人差があります。たいていの人は急に変われるわけではなく、ジワジワと成長していきます。だから上司には『忍耐』が絶対的に必要です。これはもう本当に(笑)。せっかちだったらマネージメント職は務まらない。それが私の実感ですね」

―――その中でも、キーポイントになった出来事はありますか?

   「これは私の大きな失敗のひとつなのですが、私は若くしてタイトルと収入を得てしまったので、過信というか、心のどこかで驕っていた時期があったんです。無意識に『私が皆を食べさせてあげている』という気持ちがあったんでしょうね。一時期、組織から人が離れていった時期がありました。そこで、お金や地位や名声が、いかに人の心や人間関係を潰してしまうのか、ということを痛感しました。そのときに気づいたのは、たとえ数字上は、私が大きな売り上げをあげていたとしても、一人ひとりがどんなに小さい数字でも一生懸命やってくれて組織があるから、私はここに在るんだ。だからどんな人にも感謝しなければいけないな、ということ。そういう“謙虚さ”を失っていたのが、私にとっては一番の失敗でした。ただ、そんな状況の中でも組織に残ってくれた人もいたので、そこからは本当に一生懸命に人を育てました。

 私の経験から言えるのは、大きな成功を収めた人には、その分、大きな“テスト”が待っているということ。自分が試される時が必ず来ます。私はそこで傷ついて、自分に向き合って反省できたからこそ、今の私があると思っています。あの失敗から、自分がいま置かれている環境に感謝し謙虚になること、人から学ぶことの大切さを教えてもらいました。シンプルなことなんですが、つい忘れられがちなことです。私はこれからも講演会で、少しでも多くの皆さんにこのことを伝えていければと思っています」

―本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきましてありがとうございました。

和田裕美氏への講演依頼はコチラから
取材・文:上原深音 /写真提供:株式会社ペリエ
(2009年5月 株式会社ペルソン 無断転載禁止)  
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