川村 透のコラム「もののみかたを変えてみませんか?」
川村 透(かわむら とおる)
新しいものの見方提案/モチベーティブ・スピーカー/自信の湧く講師
外資系コンサルティング会社に7年勤務。「自分にしかできないことをやってみよう」と退職し、2000年7月に独立。現在は、「もののみかた」「モチベーション」を切り口とした講演やセミナー、本の翻訳および執筆活動に日夜奮闘中。
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Vol. 56 『自立からコラボへ。~あなたのコラボ力、高めます!コラボレート・ラボ(略してコラボ・ラボ)~(2)なぜいま、コラボレーションか?』
(2012年05月02日)
なぜ、いまコラボレーションが盛んなのでしょうか。それにはいくつか理由があります。
一つ目は、新しいものを生み出せるから。一人の頭、同じ部署、同じ社内でいくら考えても、発想の限界はあります。しかし、そこにまったく違う業種や外部の人がからむことで、新しい切り口が生まれるのです。コラボというと、かつては音楽や芸術の世界ではよくありましたが、最近ではビジネスの世界でも「A社とB社のコラボ商品」というのをよく目にします。異文化がぶつかりあうことによるアウトプットの効果を、意図的に使おうとしているのですね。
二つ目は、これが一番大きいかもしれませんが、社会が成熟し、相乗効果を考えるようになったことです。これまでは、各企業は自分だけの利益を考えていましたが、そのやり方ではうまくいかなくなってきたのが21世紀です。最近では、各企業がお互いに手を組み、持っているリソースを提供しあって、新しいサービスや商品を作り、利益が出たところでそれを山分けする、という考え方が定着してきました。20世紀には考えられなかったことですね。
そして三つ目は、効率&スピードの追求です。どれだけいいアイデアも、それを広く知ってもらわなくては価値がありません。以前は、自分で何かを作ったら、それを地道に販売するのが筋でしたが、最近では、販売ネットワークがあるが、コンテンツがない企業と、コンテンツを作れるが、売る術がない会社や個人がうまくコラボしたりしています。そうすることにより、お互いが苦手なほうにかける時間を節約することができます。世の中のニーズが急激に変わるいま、このスタイルはまさに時代に合っているといえるでしょう。
では、皆さんの職場で、このコラボ的発想をどう生かせるでしょうか。それは「いままでは手を取り合うことなど考えもしなかった相手」と手を組むことです。これには、自分のものの見方(というか、相手を見る目、もっといえば好き嫌いも)を進化させなくてはいけませんね。たとえば、企画部と営業部がコラボして、いまお客さんにニーズをすぐに具現化した商品を作る。あるいは、経理部とシステム部がコラボして、現場ユーザーの声を反映した、使いやすいシステムを作る、または新入社員と社長がコラボして、若い世代がやる気を出せる就業規則を作る、など、考えただけでもワクワクするようなものが出てきそうです。
ちなみに本の世界でいえば、ほとんどの出版社では編集と営業さんの仲はあまりよくない(笑)のですが、ここがコラボすると、いい本が作れるのになあ、といつも思ったりします。
次回は、コラボレーションの成功事例について考えてみたいと思います。