青柳 教恵「ヒューマンコミュニケーション術・・・会話の力」
青柳 教恵(あおやぎ みちえ)
株式会社アクア 代表取締役/人材育成プランナー/ビジネスコーチ
日本航空株式会社客室乗務員として、部下乗務員の指導育成に携わり、14年間乗務。現在、顧客満足を高めるコミュニケーション術・人を育てるビジネスコーチングを研修と講演を通し広めている。
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Vol. 102 『あなたの目の前の役割は、希望につながっていますか?』
(2009年08月10日)
8月に入りましたが、どんよりとした天気が続いている関東地方です。
夏はどこに行った!異常気象か!?という見出しを多く見かけます。
自動販売機の飲み物が売れない、ビヤガーデン、海の家もまばらな人影、
夏野菜が育たない等など、だそうです。
そういえば、我が家のベランダの朝顔も例年になく小ぶりで色薄いものです。
真っ赤な太陽の陽射しが、待ち遠しいですね。
最近ご依頼を受ける仕事に、社内インストラクターの養成やそのブラッシュアップ(さらに向上させる)をしてほしいというものが多くあります。
外注していた自社の教育研修を社内で賄うためにインストラクターやトレーナーを養成したいというもののようです。
(これもこのような時代の経費削減策のひとつといえるでしょう)
現在インストラクターをしている人の話を聞いてみますと、一様に不安であるといいます。
現場を知らないのに現場にいる人を教えるなんて、
現場スキルをどんどん忘れていきそうで不安である、
失敗したら、きちんと説明ができなかったらどうしよう、
わかってもらえるように説明ができるだろうか...等などの不安を抱えながらも、会社の説得に応じてインストラクターをしている方を多く見かけます。
(もちろん中には、インストラクターになりたくてなったという方もいらっしゃいます)
インストラクションの技術は、実習を通して身につけて行きます。
お辞儀の仕方、立ち方、座り方や歩き方、指し示し方などの身のこなし方、声の出し方、滑舌練習などで話し方を少し変えるだけで、背筋が伸び、声が前に出るようになります。表情も変わります。
わずかなレッスンで自分が変わっていくことにうきうきされるようです。
技術的なことは、このように基礎的なことから、実際にインストラクションをする応用技術の習得と進め、インストラクターデビューに向けていきます。
しかし実は、技術的なものの習得だけでは、前述のような不安は、解消されないのです。
なぜかというと、自分がうまく行うことに焦点を当てているからです。
「私」がうまくやることが目的になっているからです。
では、目の前の受講者に焦点を当てて見ましょう。
受講者は受けた研修を通し、自己の業務や仕事に成果を生みます。
その先には、顧客がいます。
顧客の成果や満足につながっていくものでなくてはならないのです。
例えば設計者は、図面を引くことが使命です。どんな立派なものでも設計図だけでは家は建ちません。
仕事の成果を出すということは、設計図を具現化してくれる建築作業をしてくれる人を通して、その人たちとの関わりを通して、設計図は形になるということです。
同じことがインストラクターにも言えます。
受講者というフィルターを通して顧客につながっているという話をしますと、
目の前の不安より、その先を見ることができます。
そうすると視界が開けます。
実は、視界が開けると心が大きくなり、くよくよしなくなるのです。
目の前の役割、つまり足元だけを見るのではなく、その足はどこにつながっているか、その役割につながるものは何かに目をやることで、将来が見えます。将来が見えると、人はモチベーションを高めます。やりがいを見つけるのです。こうなると不安が希望に変わっていきます。
あなたの目の前の役割は、何につながっていますか?