青柳 教恵「ヒューマンコミュニケーション術・・・会話の力」
青柳 教恵(あおやぎ みちえ)
株式会社アクア 代表取締役/人材育成プランナー/ビジネスコーチ
日本航空株式会社客室乗務員として、部下乗務員の指導育成に携わり、14年間乗務。現在、顧客満足を高めるコミュニケーション術・人を育てるビジネスコーチングを研修と講演を通し広めている。
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Vol. 105 『お耳に届きましたでしょうか』
(2009年11月10日)
「紅葉が始まっていますね」「ほんとうに」
車窓から見える木々の上の方が赤く染まっています。
「あの11月初めの寒さで...」と、通勤電車の隣人と会話することが多くなりました。
日に日に夕刻の訪れも早くなり、本格的な寒さはもうすぐそこですね。
「お耳に届きましたでしょうか」
年齢は想像するに二十歳後半ぐらいでしょうか、艶のある丁寧な印象です。
その声はお昼過ぎのNHKラジオから聞こえてくる男性アナウンサーの声です。
どこかからかの中継の様子を伝えているようでした。
「聞こえますかぁ」と、テレビでもラジオでも甲高い声が、あふれているなかで、
「お耳に届きましたでしょうか」は実に新鮮で優雅に聞こえました。
改めて日本語は美しい表現があると感心しました。
(遥か昔に航空会社の最終面接試験で、仕事を通してどのようなことがしたいですかの質問に、『美しい日本語で外国の方をもてなしたいと思います』と臆することなく言ったことを思い出します。今では冷や汗が出ますが)
最近、インターネットを活用して業務を広げませんかという電話が、多くかかってきます。その電話がほとんど次のような会話から始まります。
いきなり、それもなれなれしく、
「もっと売り上げ上げませんか?」(余計なお世話)
「"むしめがね"わかりますよね? そこにぃですねぇ、インターネットで検索されるときにぃ...」(なに?"むしめがね"!?)
「この前、電話したのですが、あ、忘れてますよね...」
「だれそれさんいらっしゃいますか」「いない、いえ、たいしたことではありません」(ならかけてこないでよ)
おおよそ程度の予想がつく会社の勧誘電話であることに間違いはありませんが、このような電話営業で仕事になるのかと、それこそ余計なことを考えてしまいます。
美しいとまではいかないまでも、不快感を与えない電話営業をしてほしいものです。
わずか1分足らずの時間でも時間を提供しているのですから。
では、どのようにすれば不快感を与えない話し方ができるのか。
多くのハウツー本があります。
アマゾンで「話し方」で検索すると1618件ありました(すごい数ですね)
私がお薦めするのは、声に出して本を読むということです。
好きなエッセイや物語、お子さんの国語の教科書、もちろん童話なども(最近はおとなのための童話もあるそうです)OKです。そして気持ちを少し入れて読むことをお薦めします。
マンガにはない魅力のひとつは、文章が最後まで書かれていることです。文章は主語から始めること、「です」「ます」で文章を終えることに馴染めます。
絵がないことから想像をしますので、ちょっと声に抑揚をつけたりスピードを変えたりしながら工夫が始まります。
(『夢中になってきました』と、あるお父さんがおっしゃっていました)
読むことから書くことにいたりすることに面白さが出てきます。
ちょっと試してみませんか。美しい日本語にちかづけますよ。