青柳 教恵「ヒューマンコミュニケーション術・・・会話の力」
青柳 教恵(あおやぎ みちえ)
株式会社アクア 代表取締役/人材育成プランナー/ビジネスコーチ
日本航空株式会社客室乗務員として、部下乗務員の指導育成に携わり、14年間乗務。現在、顧客満足を高めるコミュニケーション術・人を育てるビジネスコーチングを研修と講演を通し広めている。
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Vol. 113 『どちらにいらっしゃいますか? すぐに持って行きます』
(2010年07月09日)
7月に入り七夕も過ぎ、まもなく夏本番ですね。
七夕を家庭ですることなどもうないのでしょうね。
最近は駅や商業ビルの一角に七夕飾りが置かれ、
結構な数の短冊が下がっています。
二人連れの女子高生が短冊に願い事を一生懸命に書いています。
「携帯メール命」の世代が七夕さまにアナログで願いごと。ちょっとほっとします。
ぶら下げる場所をあれこれ選んでいる姿は、まだまだあどけなく可愛い感じです。
友達には見られたくないけれど神様には一番に見つけて欲しい、
そんな場所はどこかしら。
願いごと叶うといいですね。
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私も確認すればよかったのです、今思えばですが。
ひと言メッセージを添えるならちょっとおしゃれな一筆箋が良いと思い、
通勤途中にあるデパートの文具売り場に寄りました。
デパートは開店したばかりだというのに買い物客で溢れています。その訳はきょうが夏のバーゲンセール初日。それでごった返しているのだそうです。店内はロープで交通整理がされています。この状況だけを見るととても消費低迷とは思えません。
文具売り場はもちろん人でごった返すという状況ではありません。それでもSALEと赤字で書かれたコーナーが目立つところに置かれ、ついふらふらと寄ってしまいます(SALEの文字にどうしてこうも弱いのでしょうか...)
「きょうはこれが一番のお勧めです」と、某文具メーカーの鮮やかな黄緑色の皮の小箱、格安の値札にまして、涼しげなブルーのジャケットの店員さんに声をかけられました。 それが好きなブランドのものであればなおさらついつい衝動買いの罠にはまってしまいました。
人は価格が安いだけでは、買いません。
買おうとする瞬間の購買動機があります。そこに作用するもの、それは、本当に必要としているモノである、信頼できるブランド、どんな販売員か、そのひと言やアドバイス。
「ヒト・モノ・金・情報」そして「スピード」経営の5大要素ですね。
実は、本題はこれからです。
その小箱と一緒に一筆箋をレジに持っていきました。
小箱は、包装しましょうかと聞かれ、お願いしますといったのが始まりです。
包装の仕上がりを待っている間、番号札を持って店内をぶらぶら。
店員さんは、ぶらぶらしている私を見つけだして、お待たせしましたと紙袋を手渡してくれました。
しばらくして事務所に戻り、紙袋を開けると一筆箋がありません。それが今すぐに使いたいものだったのです。
文具売り場に電話をするとの電話には包装をしてくれた店員さんが出ていました。
「今朝、買い物をしたものですが...」。
それだけで電話の内容を察したのです。
「申し訳ありませんでした、私です。今すぐにお持ちします、どちらにいらっしゃいますか?」。
私も確認すればよかったのですが、申し訳ないと思いながらもそう離れたところではないので、持って来てもらうことにしました。30分もしないうちに蒸し暑い中を黒い制服でその人は届けてくれました。二度とこのような間違いはしませんと謝りながら帰っていきました。
もし私がそのデパートから遠くはなれたところにいるとしたらどうしたのだろうか。...きっと届けたのではないかと思います。そんな印象が彼女の言動から感じられます。
商品の入れ忘れにすぐ気づく。
店内呼び出しの放送をする
電話がかかってくるだろうと予測する。
担当者がスタンバイする。
電話のお客さまのひと言から察する。
すぐに謝り、とるべき行動を示す。
すぐに行動する。
謝りと今後に向けた意思表示をする。
「あたりまえのことを当たり前のようにすぐにする」
目には見えませんが、失敗をバックアップする売り場のシステムも機能しています。わずか30分の中で失敗のフォローが完結しました。
「わたしが、すぐにもっていきます」そのひと言が、気分を動かします。
(蒸し暑い中を届けてくれた店員さんありがとうございます。
わたしも確認を忘れませんからね)