キティ こうぞうのコラム「職場のメンタルヘルス講座」
キティ こうぞう(きてぃ こうぞう)
職場のメンタルケアコーチ
株式会社名鉄百貨店で労働組合執行委員長を務め、社員のカウンセリングにも関わる。その後、同社人事部で、採用および社員の人材教育・キャリア開発に携わる。現在は、株式会社ライフバランスマネジメントのシニアコンサルタントとして、労働組合や人事部での経験をもとにしたメンタルヘルス・コミュニケーションに関する研修が人気を博している。
【
キティ こうぞう講師詳細プロフィール】
【
講演を依頼する】
Vol. 7 『怒りの感情は"第二感情"』
(2009年10月15日)
今回は、怒りを感じたときに、その怒りをうまく表現するための魔法の言葉「怒りの感情は"第二感情"」についてお話しします。
私たちは生活の中で腹が立ったり、イライラしたり、頭がカッカしたりして怒りの感情を表すことがあると思います。怒りの感情は、表現の仕方によっては相手にストレスを与えてしまったり、相手との人間関係が悪化するなど、ストレスに結びつくことが多いですが、このほかにも、怒りの感情をうまく表現できずに溜め込んでしまって「こころ」に影響を与えて病気になってしまうこともある厄介な感情です。
しかし、怒りという感情は動物の本能的な感情であり、イヌやネコやサルと同様に人間も自然に持っている感情です。そこで、いかに「怒りの感情をうまく表現していくか」が仕事や生活を充実させていくために重要です。そこで、今回は怒りを感じたときにその感情をうまくコントロールできる魔法の言葉をご紹介します。
みなさんも仕事や生活の中で「怒り」という感情を持ったことがあると思いますが、実は怒りの感情は単独では発生しないことをご存知ですか? 「怒りの感情は"第二感情"」といわれ、怒りという感情の前に必ず「第一感情」が発生しているのです。
たとえば、デパートで迷子になった自分の子供を見つけたお母さんが、その子供に向かって「何をやってたの、お前は!」と怒っているのをよく見かけますが、このお母さんは最初から怒っていたのでしょうか? 迷子になっていた自分の子供を見つけた瞬間、「子供が無事でよかった」という「安心」の感情がまず発生していたのではないでしょうか。そのあと、このお母さんはジワジワと「怒り」の感情がわいてきたのです。
この「安心」の感情が第一感情です。人間はいきなり怒ることはありません。「怒り」という第二感情の前に必ず第一感情が存在しているのです。もし、みなさんが「怒り」の感情を感じたら、第一感情は何なのかを一度考えてみてください。
部下に対して「怒り」を感じた時、その第一感情は部下に対する期待や信頼を裏切られたことへの「悔しさ」や「悲しみ」であり、子供に対して「怒り」を感じたら、第一感情は子供に対する「愛情」や「やさしさ」。怒りはその裏返しの感情なのです。そう考えれば「怒り」の感情を抑えることができ、ストレスのたまらない生活をおくることができます。
最近、「アンガー(怒り)コントロール」というトレーニング方法やプログラムが注目されています。これは「怒りを抑え込む」というようなネガティブな考え方ではなく、「怒りを理解する」ことによって「上手に怒りを表現する」ことができるようになることを学ぶ手法です。アンガーコントロールセミナーに参加すると「怒りを感じたら、まず10数えなさい」と言われるそうです。みなさんも「怒り」を感じたら、すぐに「怒り」を表すのではなく、少し考えてみてはいかがでしょうか。きっと時間をおくことによって「怒り」が治まり、今よりかなりストレスが軽減されると思いますよ。
次回は「ストレスのたまらない話し方」という話をしたいと思います。