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小室 淑恵「経営戦略としてのワーク・ライフバランス」
小室 淑恵
小室 淑恵(こむろ よしえ)
株式会社ワークライフバランス代表取締役社長/ワーク・ライフバランスコンサルタント

日本企業の風土に合ったワーク・ライフバランス施策導入のコンサルティングが好評。メディアや各種講演・セミナーなどで、個人や実態に合った働き方の提案も行なっている。

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Vol. 8 『具体的な取り組み(2)』
(2008年11月15日)
前回では、ワーク・ライフバランス施策導入のためのスケジュールを立てるところまでをご紹介しました。今回は、立てたスケジュールにそって具体的に動いていく際のポイントをご紹介してまいります。

■ステップ3 社内ニーズを把握する
プロジェクトチームが結成され、大まかなスケジュールを立てたら、次にやるべきことは、社員が現状抱いている不満やニーズについて知ることです。調査方法としては、インタビューやアンケートなど様々な手法がありますので、自社に一番あったやり方を選択しましょう。
社内の意識がおおよそ把握できたら、次に導入する制度のメニューを絞り込み、優先順位をつけていきます。また、インタビューやアンケートを行った場合には、結果を社内全体にフィードバックをすることも大変重要です。「働きやすさ」や「この会社で一生勤めたいと思うか」という質問にネガティブな回答が集まれば経営層はショックを受けるでしょうし、「魅力的なロールモデルがいるか」という質問の回答が「ノー」ばかりならマネジメント層の心境は複雑でしょう。しかし、そういう現状を全社的に共有しておくことが、社内の現状についての危機感を共有し、その後、プロジェクトを進める原動力になります。ワーク・ライフバランスの活動に懐疑的な社員の多い企業ほど、このフィードバックの作業が不可欠なのです。

■ステップ4 導入プランを作成する
ニーズ調査が終わったら、その結果に基づいて具体的なワーク・ライフバランス施策を決定し、その導入プランを立てていきましょう。ただ、アンケートの結果をうのみにして、そのまま導入施策の優先順位とするのは考えものです。「要望が多いものを優先すべき」といった発想からは、福利厚生としてのワーク・ライフバランス施策しか生まれません。

ワーク・ライフバランスは利益を生み出し、企業が成長するための経営戦略の1つです。社員の要望を踏まえつつ、企業規模、社風、トップの考え、これまでの経緯などから、「会社としてまずやるべきことは何か」を決定していきましょう。また、導入プランは、一度作成した後も、実際に運用する中で3ヶ月に1度くらいの頻度で確認・見直しすることをおすすめします。具体的には、スケジュール進行状況、方向性や課題についての確認と、それについての意見交換が大切になります。通常、1つの問題をクリアすると、また新たな悩みや疑問が出てくるものです。この時には、ワーク・ライフバランス先端企業を訪問・見学すると、一歩踏み込んだ応用ができます。導入プランは綿密でなければなりませんが、硬直的である必要はありません。随時、外部からの情報などを取り入れながら、微調整を加えながら進めていくとよいでしょう。

導入プランが出来上がったら、実行していくために多くの人を巻き込んでいくことが必要です。次回は、取り組みの応援者を募るポイントをお伝えします。


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