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小室 淑恵「経営戦略としてのワーク・ライフバランス」
小室 淑恵
小室 淑恵(こむろ よしえ)
株式会社ワークライフバランス代表取締役社長/ワーク・ライフバランスコンサルタント

日本企業の風土に合ったワーク・ライフバランス施策導入のコンサルティングが好評。メディアや各種講演・セミナーなどで、個人や実態に合った働き方の提案も行なっている。

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Vol. 10 『社内告知のポイント』
(2009年01月15日)
前回では、経営層を巻き込むことの重要性についてお伝えいたしました。いよいよ施策を導入する際のステップ・ポイントを考えてまいりましょう。なお、施策には様々なものがありますので、今回・次回に分けてご紹介してまいります。

まず、導入プランの実施にあたっては、例えば新たな制度を導入したとしても使われないのでは意味がありませんので、社内への決め細やかな告知が不可欠です。そこで、広報戦略を立てることが重要になります。「社員にはイントラネットや社内報で告知しているから大丈夫だろう」と考える企業が多いのですが、業務に追われる社員はこちらが期待するほど注意を払っていないものですので、様々な広報ツールを組み合わせて効果的な方法を考えましょう。

例えば、(1)社内報・社内掲示用ポスター、(2)イントラネットの掲示、(3)社員研修・セミナー・勉強会、(4)メディア対応・外部講演参加、(5)外部者を招いた講演会...などが考えられます

最近弊社もお手伝いさせていただくことが多い告知方法は、経営陣や人事トップの方と著者とでワーク・ライフバランスに関する対談を行い、それを社内報やイントラネットに掲載することで、会社としての方向性・意気込みを社員に伝えるという方法です。やはり、経営陣が自分の言葉で語ることが社員に伝えるには最も効果的でしょう。

社内広報を行っていく上でご注意いただきたいのは、社員には様々な価値観がある、ということです。社内報やイントラネット上に「ワーク・ライフバランスを実践している社員を紹介する」というのは各社でよく行われている試みですが、ここに育児中の社員だけを紹介すると、「ワーク・ライフバランスは育児支援策である」、「子供のいない人には関係ない」という間違った認識を植えつけてしまいます。全社員に向けた施策であることがわかるよう、例えば、趣味に打ち込む人、自己研鑽に励む人、介護を担う人など、育児だけではない多様な両立モデルを見せていく必要があります。

また、長い間変わらなかった組織が変わるはずかない、と新しいワーク・ライフバランス施策についても冷めた目で見る人も多くいます。これまでの経緯を振り返った上で、経営環境の変化と会社変革の必要性をじっくりと訴えていくことで、理解を得ることが難しい層でも、切り捨てずに働きかけを続けることで、その後の強力な支援者になることがあります。

施策を効果的に実践していくためにも、丁寧な説明を繰り返し伝えていくことがポイントです。


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