生井 利幸(なまい としゆき)
生井利幸事務所代表
11年の海外生活において主にアメリカの大学で教鞭を執る一方、在ニューヨークの企業を中心に法務・経営・ビジネス戦略に関するコンサルティングを行う。帰国後は、作家として多方面において執筆・講演等を行う。
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Vol. 60 『人の心を掴むには、まず自分の心を開くしかない』
(2009年06月10日)
「人の心を掴むためにはどうしたらいいのだろうか」、この問題は、コミュニケーションをテーマとする企業研修において常に問題となる課題です。
企業研修においては、多くの場合、人の心を掴む方法として紹介されることといえば、大抵は話し方のテクニック。ケース・スタディーの形で、順を追って具体的事例に則してその方法・テクニックが示されるのが一般的です。
むろん、より良いビジネスコミュニケーションを図るには、社会常識・マナーを基盤とした話し方のテクニックは必要不可欠です。しかし、あくまで「テクニックは"テクニック"」。どのように"上辺だけの"話し方における技術を学んでも、コミュニケーションを図る相手の心を理解しようとするスタンスがそこになければ、より良いコミュニケーションを図ることは難しいでしょう。
業界を問わず、ビジネスは結局、「それぞれ異なる個性・持ち味を備えた"生身の人間"」が行う代物。ビジネスそのものを熟知していても、それを行う人間についての見識・洞察力がなければ、「優れたビジネスコミュニケーション力」「柔軟性のあるビジネス力」を養うことは不可能と言わざるを得ません。
ではここで、冒頭で述べた問題に戻ります。・・・人の心を掴むためにはどうしたらいいのでしょうか。
それには、まず第一に、「相手の心を理解することに努めること」。そして、第二に、「自分の心を開くこと」。
ビジネスで様々な相手とコミュニケーションを図るとき、相手に対して「心を開いていただきたい」と欲する前に、まずは、自分から率先して自分の心を開き、自分の心(心情)を相手に感じてもらいましょう。そうすることにより、相手があなたの心をしっかりと感じるならば、ビジネスの行く末は、あなたの望む方向性に向かう可能性がより高くなります。
一つひとつ、真心を込めて、丁寧にコミュニケーションを図っていくならば、相手の心は次第に解され、あなた自身の心の中にスッと入っていくに違いありません。
コミュニケーションは結局、心と心の触れ合いを基盤とするもの。今改めて、「コミュニケーションの原点」に戻ってみると、より良いコミュニケーターになるための大切なヒントが見つかるはずです。