和田 裕美「相手の心をつかむ、コミュニケーション術」
和田 裕美(わだ ひろみ)
株式会社ペリエ 代表取締役
外資系教育会社でのフルコミッション営業時代、プレゼンしたお客様の95%から契約をいただく圧倒的な営業力で日本でトップ、世界142カ国中2位の成績を収める。現在は多業種での営業組織作りに携わるほか、多数のビジネス書を執筆。ビジネス書においては異例ベストセラーとなっている。
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Vol. 1 『いい空気を作ることから始まる』
(2008年04月15日)
転職活動に失敗した私は、他に行くところがないからという理由で営業の世界に飛び込みました。完全歩合の営業の仕事はとにかく「一寸先は闇」という厳しい環境。 最初は全然結果も出ないし、泣いて家に帰る毎日でした。
そんなみじめなスタートだった私が、 数年後には世界142カ国で第2位という成績を残すことができました。 さらに、100名の部下を率いる営業部長になることもできました。 こんな私でも結果を残せた理由はここに書ききれないほどありますが、 その中でも「これだ」というものを一つあげろと言われたら、どうやったら好かれる人間になれるかを徹底的に意識したからだと答えると思います。 言いかえると人と上手くコミュニケーションしていくスキルを磨いたことだと思うのです。
「すべての人に好かれるのは無理、そんなの八方美人だよ」と、嫌な顔をされる人もいるかもしれませんが、部下に苦手だと思われたり、上司に嫌われたり、お客さんに避けられている人が、成功できないはずだと私は信じています。
では、人との接し方や人との会話において相手の人が一緒にいて「居心地がいいなぁ」と思ってくださるためにまずは何が必要かというと、私は「相手を好きになること」ではないかな、と思います。そのために私は最初「いい空気」を作ることをおすすめしています。
自己アピール上手な人が上手いコミュニケーションができるのではありません。 「相手が気持ちよく話をできる環境」を作れる人がコミュニケーションの達人なのです。笑顔で接するのは当たり前ですが、 聞き上手になって「あなたの話を私は一生懸命に聞いていますよ」という態度、 「あなたに興味がありますよ」という雰囲気を見せることなど、 やってみたら誰でもできる簡単な工夫でどんどん人間関係が向上します。 人気ものにもなれるのです。
たとえば上司、部下の関係においても、
「この書類ここに置いておいていいですか?」 と部下に言われて、
「ああ、いいよ」と言う上司と、
「ありがとう、そこでいいよ」と笑顔で言う人。
どちらが好かれる上司なのか説明しなくても誰でもわかると思うのです。
関係を作っていく一つ一つの行動は人間として当たり前の事かもしれませんが、いい関係の循環をどのように作っていくかを徹底的に考え、日々継続的に行動、実践していくことは、なかなかされていないのが現状ではないかと思います。
人は人と関わって生きているので、相手が好きで相手から好かれているということが、その人のお金で買えない財産になります。私は人から好かれるコミュニケーション能力があればどんな仕事でも成功できると確信をもっています。
私は外資系の会社におり、その会社が日本撤退となった時に、すべての地位もお金も失いました。それでもそこで若いときから学ばせてもらったことや、若いうちに部下を持たせてもらったこと、最年少部長をいう経験をさせていただいたことが、今につながっていると思って感謝しています。