横田 雅俊のコラム「『選ばれる営業』と『捨てられる営業』」
横田 雅俊(よこた まさとし)
株式会社カーナープロダクト 代表取締役 / 営業コンサルタント
外資系ISO審査機関の営業職にて「最年少」「最短」「最高」記録を更新し、世界2,300人のトップセールスとして、東京本社マネージャーに就任。3年で同機関を日本有数のISO審査登録機関へと急成長させる原動力として活躍。
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Vol. 5 『半袖のYシャツを着る営業マンは売れない!』
(2006年11月10日)
■服装と売り上げの意外な関係
服装と売上げの関連性について考えてみましょう。
最近、営業マンの服装を専門に扱うセミナーや書籍も出ているほどこの問題に関する関心は非常に高いのです。営業マンの服装については、千差万別の考えがあると思います。「良い服を着れば売れる」とか「ラフな服装の方が親しみやすい」とか・・・様々な意見が交わされています。では、本当に関連性があるのでしょうか?当社のリサーチでは、服装が顧客の購買意欲に与える影響は購買動機の5%程度に過ぎないという結果がでています。もちろん「だらしがない」とか「汚い」という論外を除いた数字ではありますが・・・・・。しかしこの結果を考えると、服装は売上げにはほとんど関係がないように思えます。
興味深いことに、先日某損害保険会社で5年間ダントツのトップセールスの方がこんなことを言っていました。
「半袖のYシャツを着る営業マンは売れない!」
一瞬、驚くような言葉について、彼はその意味をこう語っています。『なぜ、半袖のYシャツを着るかというと「自分が」暑いからです。お客様の中には、半袖のYシャツをきちんとした服装と考えない方もいます。それでも「自分が」暑いというだけの、個人的な理由で半袖を着ると言うことは、日頃のお客様に対する態度や接触も、自分勝手だということです』
半袖のYシャツの是非は別として、考えさせられる言葉ではないでしょうか?服装は、営業マンのお客様に対する態度や考え方の表れだと言うことなのです。この言葉からは、顧客の満足を追求するプロ意識を感じます。
実際に営業の現場を見てみると、その通りだと痛感することがあります。優秀な営業マンは服装にもしっかりと気を配っているからです。高級な服を着ていると言う意味ではなく、良く手入れされた、清潔感が漂う服装をしています。汚い服装のトップセールスは見たことがありません。そういった細かい気配りや配慮が、お客様への気配りにつながっているのでしょう。そう考えると、服装と売上げは深い関係があるのかもしれません。
■臭いにも注意
さらに営業スキルの確信的な部分ではありませんが、「くさい」営業マンが多いのが気になります。
営業事務、及び営業サポートに携わる女性職員50名に対して行ったアンケートによると、92%の人が、「自社の営業マンをくさいと感じたことがある」と答えているのです(営業マンの服装に関するアンケート調査の一環として実施致しました)。臭いの内容?理由?としては、「タバコの臭い」「汗臭さ」「口臭」がほとんどでした。社内でそう思われているという事は、お客様にも、不快感を与えてしまう事になります。体臭や臭いには十分注意したいものです。「くさい」営業マンが売れない営業マンだ、と言うことはありませんが、やはりエチケットとして注意を払いたいものです。もし、お客様が、「くさい」と感じてしまうなら、プレゼンでも接客でも、マイナスからのスタートになってしまうのは間違いありません。些細な点ですが、プロとして気遣う事が、仕事に対する姿勢として現れてくるのではないでしょうか?実際には、「汗臭いのは一生懸命仕事をしているしるし」とは誰も思ってくれないのです。
■企業もともすると自分勝手に・・・
身勝手で、自分のことしか考えない人を友人にしたいと思いますか。自分の都合だけで、周りを顧みない不親切な人と、一緒にいたいと思うでしょうか。そうは思わないことでしょう。人を引き付ける魅力的な人は、親切で、周りの人に対する気遣いに溢れているものです。そのような人とは、ずっと一緒にいたいと思うのではないでしょうか。
売れる企業も、同じように顧客を引き付ける魅力に溢れた企業でなければなりません。親切なサービスと顧客主義が、成長企業に共通した価値観であることは言うまでもありません。しかしそれとは逆に多くの企業にとって「企業の理屈」と「顧客の理論」は正反対の場合が少なくありません。
例えば、IT企業の中には電話での問い合わせお断り!とばかりにホームページにもパンフレットにも、電話番号が書かれていない会社が幾つも存在します。いくらお客様がわからないことがあるので、電話で質問したいと思っても、「電話での問い合わせは受け付けていない」と軽くあしらわれてしまうのです。顧客の願いと、企業側の考え方の相違が如術に現れた例では無いでしょうか?顧客が、客観的に外部から見て「どう考えてもおかしい」と感じることであっても、社内では全くそのことに気が付いてすらいないと言うことさえ良くあることなのです。社内では当たり前のことであっても、お客様から見ると、不便に感じたり、不快に思ったりする事も少なくありません。
あなたの会社は「企業の理屈」だけでお客様に接しようとしていませんか。コスト削減や、効率化を理由に、お客様を振り回してはいませんか?もしそうであるなら、「お客様を見ていない」が為に、お客様から嫌われてしまうのです。そうです、企業の常識は、お客様にとっては非常識なのです。当然の事とはいえ、経営者として、常に意識すべき点ではないでしょうか。