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第12回 「本物のプロとは」
「プロ野球ニュース」の美声で知られている佐々木信也さんは、
現在71歳。普段は本当に穏やかなで、ユーモアのある素敵な方だ。
ひたすら現地に赴き、選手や関係者から直接取材をする、「足で喋る」取材を今も実践されているなど、全身からバイタリティーが溢れる魅力的な方でもあります。
そんな佐々木さんだから知っているプロの素顔がある。
長嶋茂雄や落合博満の個性的な練習法や、今大リーグで活躍するイチローと仰木彬監督との秘密の特訓、キャンプ地での出来事、V9指揮官川上哲治監督の真実・・・。
個性溢れる選手たちの奇跡を起こすまでの知られていないプロセスや、巧みなリーダーシップで成功する監督たちの人間味溢れる背中など、挙げ切れない程の人間ドラマを知る佐々木さん。
それはただの技術論なんてものではない。
佐々木さん自らの足で、目の当たりにしてきたプロたちの真実の姿だ。

今回の講演は、そんな方たちのお話。
「本物のプロとは」と題され、印刷業関係会社の部長・役員向けに開かれました。
出てくる名前は皆一流選手。どなたの話が出てくるかはその時によって変ってくるので、ここでは控えるが、ある黄金時代を築いた監督が、練習中にはゴルフに出ていた、という秘話やベンチにいる皆が泣いてしまったある選手の復活試合など内容は満載だった。
中でも会場の注目を集めたものがある。
「実は今日、特別にお土産があるんです。」と言いながら、取り出した高橋由伸選手の手の写真だ。
厳しい練習の中、タコが重なっていた。厚いプロの手。
実際に会いに行かなければ、決して見ることができないものである。
佐々木さんの凄さは、本質を見抜く目と、並外れた分析力にあるのかも知れない。

しかし佐々木さんはあえて講演の中では、明確な答えは残さない。
それは当然なのだ。答えは一つではないから。
そして、何通りもの個性溢れる成功者の顔を知っているから。
そんな話の中から、たくさんのヒントを感じ取ってほしい。
私は佐々木さんにお会いして、野球が好きになった。
野球が嫌いだった訳じゃない。食わず嫌いだったのだと思う。
そして、野球を本当に愛している人が側にいなかった。
人生23年間、今まで野球というものに関わってこなかった私がそう言うのだから、
野球ファンは勿論、野球をあまり詳しくない方も佐々木さんの側にいると
その熱が自然と伝わってくることは間違いない。
「野球には人生があるのだ。」
少年たちは小石を蹴って塁へと向かい、夕闇に消える白球を追いかけました。
打席に立てば、誰もが王貞治であり長嶋茂雄でした。
野球を愛してさえいれば心の満たされる幸せな時代があったのです。 |
これは今年の4月に出版された佐々木さんの本の冒頭です。
野球という一つの夢を追いかけた情熱家たちの軌跡。
そしてその情熱家たちと共に夢を追いかけた、佐々木さんの人生。
紡ぎ出される言葉の中に溢れる愛情を感じてください。
野球が好きな全ての方へ。
野球を知らない全ての方へ。
私は佐々木さんの講演をお薦めしたい。
(2005年7月20日 株式会社ペルソン 無断転載禁止)
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