−立川さんと言えば、大事MANブラザーズバンドの「それが大事」という曲を思い浮かべる方が多いように思いますが、そのバンドコンセプトにある、「人間には忘れちゃいけない大事なものがある」とは、今の立川さんにとってどういうものなのでしょうか? |
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「忘れちゃいけない大切な物」。僕も歌の境地を抜けて、相変わらず心にあるものはあるのですが、それはきっと当たり前のこと。例えば、それを一言で言うのなら、
やさしさとか、愛という言葉になってしまうと思うのですが、僕にとっても世の中の人にとってもはそれは聞き飽きるぐらい当たり前のことなんですよ。私も来年40歳になるのですが、男は40手前で悩むって本当ですね。(笑)今までずっといろいろなことを考えて生きてきて、全部が分かったような気がするのだけれど、実は何も分かってないんじゃないか、と思う瞬間があったりね。そんな混沌とした中にいて今シンプルな答えに帰ってきたんです。「やるのか、やらないのか」「好きか嫌いか」という選択に。
ビリー・ジョエルの言葉に、「I don't care what you say anymore.This
is my life」、つまり「人に何て言われようと、これが僕の人生」だってあるんだけど、そういうことじゃないかな、と思うんですよね。人生とは選択の繰り返しで、例えば、今日は何を食べる?なんてものから選択でしょ。だから、悩んだり、笑ったり、全て自分でそういう風になるように選択してるんじゃないかな、と思うようになったんですよ。そう考えると、正しいか、間違っているかということとは別として、まあ、少なくとも法律に触れるようなことでなければ、やる気があるのか、ないのか、自問自答することが大事なんじゃないかな。やりたいのか、やりたくないのか、それを人に対してではなく、自分にね、自分の中で本当にやる気があるのか?って、問うと、大概のことは答えが出るし、その選択そのものが答えなんですよね。その人の人生の。
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−結局のところ全ては自分の選択しだい、ということですよね。 |
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そうですね。やりたい、と思うというのは、好きだからだろうし、全てはやってみないと失敗も成功もない。出来ない理屈なんか並べてたらきりがないでしょ。結局のところ答えはどうなるか分からないから、とにかくまずやることが大事ですね。好きだったらやればいい。
この間、今僕が組んでいるバンドのドラムが良いこと言いましたよ、そう言えば。「後悔というのはやらなかった者のためにある言葉だ」とね。何かをやった後には、反省はあっても後悔はないということだけれど、その通りだな、と思いました。反省は山ほどありますが、後悔はしたことがないですね。よく、「やってから後悔した方がいいよ。」なんていうアドバイスを聞きますが、それは嘘です。やったんだから。少なくともその時のベストは尽くしたわけだし、ベストを尽くしきれなかったら、それがその時のその人のベストでしょうし。スポーツでも皆言いますよね。試合で負けて、これが今の自分の実力だと思いますって。何かに挑戦した人が後悔してますか?してないでしょ。
昔、ラグビーの試合後のインタビューで、神戸製鋼の大西一平さんが言ってた言葉が、今も記憶に残っているのですが、チームが勝った勝因に対して、「他のチームよりほんのちょっとだけラグビーが好きだったんだと思います。」と答えてたんですよ。もちろん日本一を争う試合ですし、皆ラグビーは好きでやっているのに、そんな中での言葉、かっこいいな、と思いましたね。謙虚なようで深い言葉。
僕の場合も、誰かに頼まれなくても、小さい頃から曲を書いていましたし、同じ思いですね。好きだっていうこと自体が才能だし。だから好きか、嫌いか、自分の感性を信じてあげなきゃ、何も始まらない、と思います。
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−そんな好きな音楽と生きていく上で、大事MANブラザーズバンドの「それが大事」という曲のヒットは大きかったかと思うのですが、その時のお話をして頂けますか?
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そうだなぁ。皆さんは、本当に良いイメージでお考えかと思いますが、その当時はいろいろありましたね。解散してもう10年くらいでしょうか。勿論、曲が売れたことは嬉しかったのですが、子供過ぎたんですよね。精神的にも。心の準備が出来ていなかったというのかな。たまたま出来た曲で、そもそもあの時はなかなか当たらなくて、辞める覚悟をしていた時だったんですよ。そこが突然売れてしまい、精神的にも一気に変えなければならなかったし、心の方が追いつかずしんどい気持ちでしたね。アマチュアの頃は、日本一のバンドになろう、なんてよく言ってたけど、何をもって日本一かなんて考えてなかった。実際売れてみると、地位、順位がどんどん上がって行く時は怖くなるんですよ。上がって行く時といっても、17位から、いきなり3位になった時は、みんなで「凄いね。やったね。」なんて言ってるのですが、3位くらいから怖くなってくる。1位になった時は、もうみんな完全に怖がっていましたね。あとは落ちるしかないって。
山の頂上に一度行ってみれば分かると思いますが、何もないんですよ。花も咲いてないし、空気も薄い。だから下山しようと思いましたね、あの時は。
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