−「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」(光文社新書)55万部突破、おめでとうございます。
今では、どの書店も入り口の目立つところに山積みで、その売れ行きもとどまる所を知らないご様子ですが、この本を出版しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか? |
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私は、大学時代に塾講師のアルバイトをしておりまして、当時は朝から晩まで授業のことを考える生活をしていたのですが、その時から「出版すれば一人前の塾講師」と色々画策していましたね。大学3年生くらいの時から。ですから最初に出したのは、大学4年生の時に企画書を出した、就職活動の本です。その後予備校を辞め、会計士の勉強を初め、いずれ会計士になったら本をだそうと思いながら頑張っていたので、なんとか会計士に受かった時は、自然に出版のことを考えました。
会計は、実は本質的な話になればなるほど、私達の身近な生活にも繋がってくるのです。私自身が会計の勉強を始めたのが社会人になってからなのですが、数字に強くなったおかげで、日々の損得の判断や、将来設計のヒントにもなりますし、経済も分かるようになりました。そう考えると、「会計が嫌い」「会計を学んでも意味がない」と思っている人にもとても有益なものですし、「新しい視点・考え方」や「数字のセンス」をどうしたら、楽しく、分かりやすく伝えることができるだろうか、と考えた末に出てきたのがこの本なのです。
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−本の内容も面白い切り口ですよね。さおだけ屋も含め、日常生活に落とし込んで話を進めて行きますし。そういうヒントはどこから得ているのですか? |
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そうですね。予備校時代からそうなのですが、授業をいかに面白くするか、というポイントは、いかに実感させるか、身近に感じさせるか、という所にあるんですよ。そして伝えたいことはシンプルにさくっと伝える。
例えば、理科でも実験を目の前で見せた方が、理解が高まります。それと一緒です。会計も、目の前であんな事あるよね、こんなこと知ってるよね、これは実は裏にこんな秘密が…という風に持っていったほうが、授業としてはウケがいいわけです。
ですから、予備校講師時代に培ってきたものが活きてきた、という具合でしょうか。
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−山田さんは文系の大学の出身ですが、何故、数字を使う会計士という仕事に興味を持ったのですか?一般的に、文系だから数字が苦手、という人が多いように思うのですが・・・。
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会計に向かったのは、別に数字が好きという訳ではないんですよ(笑)
会計が好きだったという訳でもなくて、経営の勉強がしてみたかった。予備校を辞めて無職になった時、ちょうど学生時代のかばん持ちの仕事を思い出しました。かばん持ちをしながら、経営者のそばにいることが出来たのですが、その頃から経営に興味が沸いていたんですね。当時は実際に自分がする、と言うほど形になってはいませんでしたが。
経営の勉強をしようと思った時に、ほんとはMBAが取れれば一番よかったのでしょうけれど、何よりも英語が苦手でして(笑)。そこで、経営の勉強ができるのが何かと探すと、会計士にたどり着いたわけです。日本語だけで、いいと。(笑)
だから、本当は経営の勉強がしたくて、会計は後からついてきた、というところです。勉強してから知ったんですよ、会計の奥深さを。「文系だから数字が苦手」という点ですが、会計には、確かに数字が不可欠ですが、必ずしも数字に強い必要はないと思っています。必要なのは数字のセンスです。そして、この数字のセンスに興味がある方は、是非「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」(光文社新書)を読んでみてください。「数字が弱くても会計は使える」という意味がきっと分かります。
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−今経営のための会計という言葉が出てきましたが、実際に経営に活かせる会計の視点を、もう少し詳しく教えて頂けますか?
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そうですね。会計は、本当、データです。(笑)
プロ野球でもそうですが、データ分析をせずに、勝つ野球が出来ますか?という話なんですよ。それは自社のデータであり、他社のデータであり、会計で得られるものが大きい。だから、経営者として闘うのであれば、ある程度のデータ収集と、分析は必須ですね。「やっぱり会計は役にたつ」というレベルではなくて、会計がなくて闘う方がリスクが高いという発想になってくるのです。
そして、データの収集で大切になってくるのは、「大局を掴む」ということ。
よく会計というと神経質に全てのデータを分析しているように勘違いされますが、実はそうではないのです。「木を見て森を推測する」という事でしょうか。重点的に大事な部分を分析し、全体を把握する。そう考えると、むしろ大雑把な方が有利かもしれませんね。(笑)
例えば、今最大のお客様は、全体の売上高の何パーセントを占めているのか、顧客の中で一番多い業種は?ざっくりでいいのですが、データで全体像を把握すること。データというのは基本的にみんなに公表しやすいものなので、社内でそれを共有することによって、従業員に経営者意識を持ってもらうことができると思います。
それは、プロ野球で言えば、選手も代打の人も、データを知って、打席に入ったほうが有利ですよね。同じことです。最近業績が伸びてる企業は、そういったデータを大切にしています。
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