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― 昨年(2006年)は、投資に関する自著を4冊出版され、資産運用セミナーや講演会に引っ張りだこの逢坂さんですが、不動産投資を始めたきっかけを教えていただけますか?
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<昨年出版した4冊はどれも話題に>
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端的に言うと、家族を養うためです。私はアメリカの大学に留学していたのですが、卒業が決まり、夢だったウォール街の企業からの内定をもらって、あとは働くだけという時に、日本にいる母親から突然『父が倒れた』という連絡が入りました。内定をお断りしてすぐに帰国すると、家計は火の車。売れるものはすべて売り払い、ローンなどはすべて私が清算しましたが、問題は毎月の生活費や医療費をどうやって稼ぐか、ということでした。父だけでなく、祖父も介護が必要な身でしたので母は二人につきっきり。一家の大黒柱は私だけだったのです。
しかし働こうにも、当時の日本は『超氷河期』と言わるほどの就職難の時代。アメリカの大学を卒業したからといっても就職先はほとんどありませんでした。採用試験を受けまくり、30社くらい落ちた結果、ようやく国内メーカーから内定をもらい働き出しました。ただ、お給料は20万円そこそこで、その半分近くは実家への仕送りに消えてしまう。これはキャリアアップするしかないと考えて、勤めながら外資系企業への転職の下準備を始め、それが叶いました。しかし、外資系企業は終身雇用ではないので、同時にリスクヘッジをする必要がありました。そこで毎月安定した家賃収入が見込める不動産投資を始めたんです。
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―家族を長く養うための安定収入を確保されたわけですね。しかし、不動産投資というと、なかなか手を出しにくいイメージがあります。
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私にとっては、フルローン(※)が組める、つまり元手がなくても始められることがポイントでした。それから当時、1997、98年の不動産投資業界は、いわゆる"どん底状態"で、『日本の不動産はダメだ』という悲観論から、多くの投資家が売りに走り、値がどんどん落ちていました。不動産投資は相対取引(※)ですから、交渉次第では値引きも可能です。実際、当時はひと声で500万、1千万円のディスカウントが市場的に当たり前でしたので、買うのには有利な状況だったのも大きかったですね。
(※フルローン=物件購入に必要な全額を100%銀行からの融資で支払うこと)
(※相対取引=取引所を介さず、投資家とディーラーが直接取引をすること)
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―外資系金融企業で働きながら、不動産投資も。かなり大変だったのではないですか?
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当時は、平均睡眠時間が2、3時間。常に仕事に終われ、精神的にも追われていたうえ、休日は朝から晩まで多くの物件を見て回っていました。やはり、『このままでは子供の産めない体になる』と不安になり、とにかく早く脱出しなければと思っていました。ですから家賃収入が給与を超えたら辞める、というゴールを決めて、あとはできるだけ早くそこへ辿り着くように逆算して、不動産を買い進めていました。
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―「元手がなくても買える」ということ以外に、不動産投資の魅力は?
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値動きが少ないので、投資家の精神的負担が少ないことだと思います。株のように、一日のうちで何度も価格が上下しないですし、為替のように24時間市場が開いていることでストレスがかかることもない。始める前に、半年、一年でも勉強をして知識の準備をしておけば、普段は別のことをしながら、月に1回預金通帳を記帳するくらいでいいので、時間も気持ちも余裕が持てます。ただ、地震や洪水などの天変地異や、入居者による事件・事故など、リスクもありますが、どんな投資でも、それを言い出したらキリがないですからね。
―不動産投資は男性のものというイメージが強いですが、女性に向いていますか?
物件を購入することに関して言えば、情報ネットワークの点で男性のほうが優位かもしれませんが、その後の細かい管理やフォローは女性のほうがまめにやっています。とはいえ、私がマメかと言ったら違うのですが(笑)、そんな私でもできています。基本的に、掃除などは管理会社にアウトソースしますから、しょっちゅう気にする必要はありませんが、ここに緑を飾ったほうがいいとか、看板を立てたほうがいいとか、プラスアルファの細かいところに気がつくのは女性のほうが多いですね。実際のところ、最近、不動産投資を始める女性は増えていますよ。
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―不動産投資市場の現況は、どうご覧になられていますか?
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金利が上がり、物件の値段も上がってきていますので、業界自体は盛り上がっていますよね。ですから、加熱しているところで買うと"高値掴み"になりかねません。短期の金利がもう少し上昇して、いったん市場が落ち着いたところで様子をみて買うほうがいいかもしれないですね。
でも、そうは言いながら、まだまだ歴史的に見ると低金利の水準ですので、都内ではなく郊外の物件を探してみればチャンスあります。私は郊外の物件をよく見ていますよ。 |