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  講師の心.com > 講師マガジン 「人」 > 特別対談 渡部陽一×渡邊陽一

Keywords
 

1) お茶の間の子どもたちが、戦場のことを知ってくれている

  2) 仕事も大切ですが、家族より仕事が上に来ることはない
  3) 外国に行くことで、日本の良さに気づくことができる
  動画メッセージ −対談を終えて

外国に行くことで、日本の良さに気づくことができる
渡邊: 東日本大震災は、日本にも世界にも衝撃を与えました。世界を見てきた渡部さんからは、震災後の日本や日本人はどう映りましたか。
渡部:
講師 渡部陽一

日本人の伝統や慣習、考え方は、今の日本人にもはっきりと伝わっているんだ、ということが、よくわかりました。他人の痛みや苦しみを感じ取ること、言葉に出さないで行動で示すこと。そういう日本人がずっと大事にしてきたものが、はっきりと見えました。みんなやさしくて、思いやりがあって、声をかけあったりふれあったり、手をつないだり、分け合ったり。

僕も被災地に行きましたが、今どきの若者から年配の方まで、多くの方がリュックひとつ背負って現場に入られて、ボランティアをされていました。声をかけあい、中には涙を流し合って。繊細な日本人ならではのやさしさや思いやり、美しさが、全国民にはっきり見えたと感じました。

そういうものが、あまり表に出ていなかったのは、日本人ならではの奥ゆかしさからだったんだ、と思いました。実際には、日本人が輪でしっかりつながっていたと思う。世界の中でも、日本はやっぱり奇跡のやさしさを持つ国なんです。だから、治安もいい。

渡邊:
世界からは、日本はどんなふうに見えていると感じていますか。
渡部: たとえばイラクという国は、とても親日国家でした。日本に行ってみたい、という声をよく聞きました。66年前、広島と長崎で悲劇があって、でもそこから日本は経済面でも、世界のステータスでも、隣国に対するやさしさの面でも、世界にとって大切な国であり続けている。戦争をしていた日本が、どうしてこんなに短期に変われたのか。それを知りたがっていましたね。
渡邊:
あんなに距離は遠い国なのに。
渡部: これはどの国の人も言いますが、「世界地図で右端にある豆粒みたいに見える小さな国が、どうして世界の中で大きなやさしさを持てる国になったのか」、それはみな知りたがります。

その意味では、日本は今もコロンブスが発見した「ジパング」なんですよ。夢が広がっていて、奇跡が広がっている。それが日本なんです。
渡邊:
でも、その日本が、日本人が、自信やプライドを失っているように見えます。
渡部: 国や全体としては、元気がないように見えます。でも本当は、一人ひとりは強い誇りとプライドを持っているのが、日本人だと思っています。それを確認するためにも、2つのことを実践するといいと思っています。ひとつは、外国に行くことです。国境を越えて日本を出ると、世界との違いを認識できます。世界の良さもあるけれど、日本の良さにも気づく。日本人である自分をしっかり感じることができるんです。
 
もうひとつは日記をつけることです。日記を書くことで、気持ちを整頓できる。心の琴線に触れた言葉や出来事を書き留めることで、自分自身をコントロールすることができるようになる。
渡邊:
ちょうど明日からロンドンに行くんです。その後は中国へ。また、日記は去年から付け始めました。まさに自分がやろうとしていることを、褒めてもらえるとうれしいですね(笑)。では、日本にはまだ希望が見えますか。
渡部: 僕には光が見えます。例えば世界でも進んでいる世代交代が、とうとう日本でも起き始めている 。海外を巡っていて、たまたま留学をしていた日本人にたくさん僕は出会いました。そのときの若い人たちが今、国政や地方の議会などで、次々に議員になっている。政治を担い始めているんです。ということは、街頭演説などを聞いて、新しい時代の風を受けた若者たちに任せたい、と有権者たちが気づき始めている、ということでしょう。

世界の世代交代、若い世代の風に乗っていけるのは、日本でも若い世代です。それに乗れる人たちが日本でもしっかり出てきて、それを人々が支持している。明るいと思います。
渡邊:
写真で、あるいは映像で、さまざまなメッセージを伝えておられるのが、渡部さんです。では言葉で、講演ではどんなことを伝えていきたいのか、最後にお聞きできればと思います。
渡部:
渡部陽一×渡邊陽一
戦争でも、貧困でも、天災でも、喧嘩でも、政治や経済でも、犠牲者になるのはいつも子どもたちである、ということです。僕にできることは、そんな子どもたちが、泣いて発信するSOSを、必ず現場に立って、自分の目で直接見て、聞いて、発信していきたいと思っています。

カメラマンとしては、写真の力をいつも一番大切にしてきましたが、講演会をさせていただいたことで、言葉の力、その大切さ、やさしさや厳しさをはっきり感じ取ることができました。今は、写真の力も、言葉の力も、両方が僕にとって大切なものになっています。両方の仕事をしっかり守っていきながら、日々、発信していきたいと思っています。
渡邊:
今日はお忙しいところ、貴重なお時間をありがとうございました。
動画メッセージ−対談を終えて
対談後、渡部陽一さんに対談の感想を頂きました!
 

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渡部陽一氏への講演依頼はコチラから
取材・文:上阪徹 /写真:三宅詩朗 /編集:松石直子
(2011年11月 株式会社ペルソン 無断転載禁止)  
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