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川村透
川村透 講師プロフィール

「あなたは自分の力を
        信じていますか?」

川村 透(かわむら とおる)
川村透事務所 代表
・モチベーティブ・スピーカー
・翻訳家
・企画コンサルタント

 
Vol.24 「何が私を変えたのか?〜いまの自分で相手にウンと言わせる5つのヒント〜」

何が私を変えたのか?
〜いまの自分で相手にウンと言わせる5つのヒント〜

 今回は、1月に行われた「自己マネジメントセミナー」(日本経済新聞社名古屋支社主催)で話した「何が私を変えたのか?〜いまの自分で相手にウンと言わせる5つのヒント〜」について書いてみたい。テーマは、自己アピール、そして自己表現だ。


1.Image−自分の見かたを変える

 「まだまだ勉強が足らない」「もっと自分を磨かなくては」――私はずっとそう思ってきた。

これはいまの自分はまだ不十分という見方だ。だから勉強してINPUTばかりしようとする。そして「自分がいつか十分になったら、あるレベルに達したら何かをしよう」――そう思っているのだ。

しかしあるとき気づいた。「待てよ。こういうみかたをしていたら、40になればあれが足りない、50になればこれが足りない、というものが出てくる。これはいつまでたっても自分が十分とは思えないのでは」そう、「いまの自分は十分」というみかたをしてはじめて、「では、自分に何ができるのか」という発想になるのだ。

INPUTだけでは「何かに備えるための」リハーサルの人生で、本番の舞台は永遠にやってこない。そろそろINPUTの人生を辞め、OUTPUTをし始めよう。

自分を高める方法は、新しい資格や知識を吸収することではない。自分のみかたを変えることなのだ。

 よく「うぬぼれるな」「勘違いするな」と言われれるが、私は大いにこの二つを勧めたい。自分を打ち出していけない人は、これら周りの声に押されて、自分に自信がもてなくなるからである。もっと自分に甘くてもいい。自分に対するバーを下げてみよう。


2.Preparation −自分のプロフィールをつくる
 私が独立してすぐやったのは自分プロフィール作りだ。

モデルやコンパニオンには必ず「宣材」、つまり宣伝材料と呼ばれるプロフィールシートがある。自分をひとつの商品と考え、これまでの人生、いま、そして今後何をしようとしているのかを魅力的な文にまとめてみよう。 

自分の人生を変えた出来事、ハプニングは?
私の場合は「アメリカで出会った1冊の本が人生を変える」というフレーズを入れた。

次はビジョンだ。ビジョンは、自分という存在は、何のために存在するか、その意味を考えることから始まる。私には「もののみかたを変えることで、人に勇気を与えたい」というビジョンがある。そして提供できるサービスを考える。これは「もしいま、いきなり会社から放り出されたら、何でお金が稼げるか?」――そういった目でいまの自分にできることに目を向ける。

こうして自分を1枚の紙に表し、商品として意識することで、自分を相手にアピールするツールができるのだ。


3.Action−実績はこうしてつくる
 世の中、実績がすべてだ。ひとつ実績があれば、あとはころがる。だから一つ目の実績は損してでも作ろう。

では、一番最初の実績はどうやって作るのか?私がやったのは、まだ講演の実績がないとき、大学の履修要覧(分厚い本)をみながら、「僕の授業があったらいいな」と思い、それを実際の授業概要にまねてつくってみたのだ。

「一般教養:252 もののみかた・考え方」と題して。そしてもののみかた、ライフプランニングを学ぶようなカリキュラム概要をつくった。それをたまたま大学のときの恩師に見せたところ、「じゃ、一度私の授業でやってみる?」ということになったのだ。

こうして私は無事一つ目の実績をつくることができた。このように実績がないときは、勝手に「こうなったらいいな」という自分のイメージを形にし、それを人に見せよう。そこからチャンスは開ける。


4.Appeal−自分をうまくアピールする
 自分をアピールするときに、一番大事なこと、それは「自分をアピールしないこと」だ。

大きな勘違いは、自分を売り込もうとする人はみな、自分がしゃべることで精一杯で、一方的に話し続ける。それよりも、アピールしたい相手を徹底的に調べることのほうが大事だ。初対面で自分を売り込もうと私のところへ来る人から「川村さんの本の六章のあの言葉、僕も同感です」といわれると、「そこまで読んでいるのか。どれ、ちょっと話を聞いてみようか」という気にもなる。

自分を聞いて欲しければ、まずは相手を知り尽くすことが大事だ。

 また相手の土俵に乗るばかりがすべてではない。外資系エアラインの客室乗務員になるには通常TOEIC700点が必須条件だが、私が教えた生徒さんでこれに満たない人がいた。

何かいい方法はないかと思って彼女の話を聞いていると、彼女はお茶をやっていて、「お客様にお茶を出すとき、茶托がよく器にくっついてしまい、お役様に恥をかかせることがある。あれはお客様に差し出す直前に茶托を添えると、くっつかない」と教えてくれた。私は「それを話したらいいよ」とアドバイスをした。

そういった日本的な心遣いこそ、いま最も必要とされているし、この話は必ず受けると思ったからだ。案の定、彼女は合格した。スコアは700点未満だ。このように、相手の基準に自分を合わせることだけでなく、自分にしかない部分をいかに出していくか、それが自己アピールのヒントだ。


5.Creation−自分で価値を作り出す
 自己アピールとは、結局は相手のもののみかたを変えることに尽きる。相手が気づかなかった価値を気づかせる、新しいパラダイム、フレームワークを提供することだと考える。

私はよく「メインのお仕事は何ですか?」と聞かれるが、その裏には「本業はひとつであるべき」という固定観念があるからだろう。私は「3つの本業説」を唱えたい。今回の牛肉輸入の例でもわかるように、一つに頼っていてはリスクヘッジができない時代に私たちは生きている。

バランス、ポートフォリオという概念がいまは大事だ。ひとつの仕事にだけ頼っていて、明日リストラを勧告されたらどうするの
だろうか。私は「書く、話す、教える」の3本柱で仕事をしているが、かえってこのほうが相乗効果があり、内容も高まる。

このように、今ある価値観に甘んじず、常に新しい見かたを見つけ、その価値を回りに認めさせていく。そのタフさがいまの時代を生き抜くにはぜひとも欲しいところだ。


 自分を変えるヒントは、何か新しい勉強をしたり、資格を取得することではない。
いまある自分をどういう切り口で切っていくかなのである。
だからいまの自分にできることを見つけてみよう。あなたはすでに十分な人だから。



<川村 透講師のコラム バックナンバー>

Vol.23 「コーチングで会話が変わる?」 

Vol.22 「可能性のドアをたたく」

Vol.21 「ワークショップで組織が生き返る!」 
 
Vol.20 「企画を通す喜び」 
Vol.19 「僕ってクレーマー?」
Vol.18 「倒れた父がはじめて見せた笑顔」
Vol.17 「人は変わらない」
Vol.16 「やると決めてからやる人、ただやる人」
Vol.15 「イアン・ソープの翻訳やらない?」
Vol.14 「こだわりがある人は、成功しない」
Vol.13 「人と自分を比べてしまうあなたへ」

Vol.12 「自分のプリンシプルを持つ」

Vol.11 「さあ何か、新しいこと始めよう」
 
Vol.10 「ALS患者から学んだこと」
Vol. 9 「コンプレックスは自分の原動力」
Vol. 8 「自分のものさしを持つ」
Vol. 7 「言葉があなたの人生を決める」
Vol. 6 「未来へ帰る」
Vol. 5 「小さく考える」
Vol. 4 「自分の論理よりその場の論理」
Vol. 3 「2つの悪い知らせ」
Vol. 2 「自信に根拠はいらない」
Vol. 1 「みなさんこんにちは。川村透です。」

 

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