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川村透
川村透 講師プロフィール

「あなたは自分の力を
        信じていますか?」

川村 透(かわむら とおる)
川村透事務所 代表
・モチベーティブ・スピーカー
・翻訳家
・企画コンサルタント

 
Vol.30 「ミスしたときこそチャンス!

 
私が運営している派遣型英語スクール、YECの話です。

ある日のこと。電話が鳴りました。
「あの・・・本日7時に体験レッスンをお願いしている○○と申しますが・・・」
「はい・・・?」 (ん、今日アポ入ってたかな?)
「えっと、今日7時、高田馬場でしたよね?」(あれ、これってこの前キャンセルのメールが来たんじゃなかったけ・・・)
「うーーん、今日はなかったと思いますが・・・」

もう頭がパニックです。何が起きたのか?よく状況がわかりません。先生の手配もしていないし、いまから行っても間に合わない。しかたなく「すみません。こちらの手違いで今日はレッスンができません。申し訳ないです」 こういって私は電話を切りました。

 落ち着いてよく考えてみると「レッスンをキャンセルしたい」とメールがあったのは別の人だったのを、間違って今日の高田馬場の件と勘違いしてしまったのでした。これでようやく事態が飲み込めました。

 このビジネスをして二年近くになりますが、生徒さんにドタキャンされたことはあっても、自分からしたことはありません。こんなことは初めて。最悪のケースです。

 皆さんも仕事をしていて、自分側のミスで大失態をおかしてしまったことはありませんか。長年かけて築いた信用も、一瞬にして崩れ去るもの。こんなとき、ブルーになり、落ち込んでしまう人も多いのでは?しかし、このように失敗したときほど、実は信用を深めるチャンスなのです。ところが日本の多くの企業、お店などを見ていると、この姿勢があまり感じられません。というかあまりにヘタクソなのです。

 ミスをしたらとにかく頭を下げ、「申し訳ございません」とあやまる。あやまる。そしてあやまる。あやまって、反省すればことが済む?・・・わけがないのです。そうしてあやまって反省しても、結局何も変わらない企業をたくさんみているだけに、その場しのぎの対応を見るにつけ、私はいつも怒り狂っているんです!(プリプリ)こうしてお客、消費者の心は離れていくのに。

さて、先ほどの要点をまとめると:

・ 生徒さんと決めていた体験レッスンの日に何も準備していない
・ 相手はまったく悪くない
・ 相手はそのためにわざわざ都心に出てきている

さあ、皆さんならどう対応しますか?
私は、次のようなメールを出しました。

○○様、
今回は誠に申し訳ありません。事業開始以来、こんなことは初めてです。原因は、ほかの方から受けたキャンセルのメールを○○様と勘違いしたことでした。お急ぎのようですし、他社でよい先生が見つかることをお祈りします。ただ、もし再度チャンスをいただけるなら、お詫びとして、通常料金の半額でレッスンをさせていただきます。先生もとてもよい方ですので、ご紹介できないのが残念です・・・」

 結果はどうだったか?この生徒さんから再度連絡があり、結局レッスンをすることが決まったのです。もちろん、このレッスンをしても当方の利益はほとんどありませんが、信用を取り戻すことを考えれば安いものです。

 ミスの対応をするときには、「ここまでしなくてもいいだろう」と思うくらいの姿勢を見せてちょうどいいのでは?こちらがギリギリの決断をすると、その真剣さは相手にも伝わります。そして感動してくれます。しかし、多くの企業は、こういうときにすらケチケチしているから、お客はますます離れていくのです。

 先日、とある和食居酒屋のチェーン店に入ったのですが、注文は何度言っても通らないし、品物は間違えるし、会計の明細も間違っていて、カンカンになって本部に電話をしました。後日、店長からお詫びの手紙と有効期限1ヶ月つきの食事券がきましたが、有効期限をつけている場合ではないでしょう!(それも1ヶ月)こうして意見を言ってくれる客こそ、大事にしなくてはいけないのでは?(私のような人種は、きちんと対応してくれれば、逆にお店への忠誠心がぐっと高まるんだけどなあ・・・)

 それとは逆に、感心したのがスターバックス。あるときお店で「このコーヒーの温度、ちょっとぬるいよ。熱くならないの」と聞いたら「全店共通で同じ温度で出しています」との答。「もう少しあったかいとおいしいのにね」そういってお金を払おうとすると、「御代は結構ですから」という。

 これには感動しました。別にそこの店員が悪いわけでもないのに。私はほぼ毎日のように通うので、これでまたスタバは優良顧客をゲットしたことになります(笑)。

 仕事で、人生で、どうしようもないミスをおかしてしまうことは必ずあります。でも、そこで落ち込んで止まってしまわずに、「それをどうプラスに変えられるか」を考えましょう。自分を責め、失敗を反省するのはあまりおもしろくありませんが、「これをチャンスにするには・・」と考えるのは、案外楽しいものです。私はこういう思考パターンをするようになってから、ミスをして落ち込むことがほとんどなくなりました。逆にミスをすると、ニヤッと笑ってこう思えるのです。「よし、どうやって相手をびっくりさせてやろうか」ってね。

今月のレッスン  【ミスは自分をアピールする千載一遇のチャンスだ】



<川村 透講師のコラム バックナンバー>
Vol.29 「自分をRe-framingしてみよう」
Vol.28 「上司をコーチングしてみませんか?」 〜逆コーチングのススメ〜
Vol.27 「いまから遅すぎることはない!」 〜50代に学ぶ「すがすがしさ」〜
Vol.26 「組織でうまく動けなかった自分」
Vol.25 「形のない贈り物」

Vol.24 「何が私を変えたのか? 〜いまの自分で相手にウンと言わせる5つのヒント〜」

Vol.23 「コーチングで会話が変わる?」 

Vol.22 「可能性のドアをたたく」

Vol.21 「ワークショップで組織が生き返る!」 
 
Vol.20 「企画を通す喜び」 
Vol.19 「僕ってクレーマー?」
Vol.18 「倒れた父がはじめて見せた笑顔」
Vol.17 「人は変わらない」
Vol.16 「やると決めてからやる人、ただやる人」
Vol.15 「イアン・ソープの翻訳やらない?」
Vol.14 「こだわりがある人は、成功しない」
Vol.13 「人と自分を比べてしまうあなたへ」

Vol.12 「自分のプリンシプルを持つ」

Vol.11 「さあ何か、新しいこと始めよう」
 
Vol.10 「ALS患者から学んだこと」
Vol. 9 「コンプレックスは自分の原動力」
Vol. 8 「自分のものさしを持つ」
Vol. 7 「言葉があなたの人生を決める」
Vol. 6 「未来へ帰る」
Vol. 5 「小さく考える」
Vol. 4 「自分の論理よりその場の論理」
Vol. 3 「2つの悪い知らせ」
Vol. 2 「自信に根拠はいらない」
Vol. 1 「みなさんこんにちは。川村透です。」

 

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