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生駒 芳子「女性たちの新しい選択とライフスタイル」
生駒 芳子
生駒 芳子(いこま よしこ)
ファッション・ジャーナリスト・元「マリ・クレール」編集長

VOGUE、ELLEを経て、2004年から2008年までmarie claireの編集長を務める。その後ファッション雑誌の編集長経験を生かして、ラグジュアリー・ファッションからエコライフ、社会貢献まで広い視野でトピックを追い、発信するファッションジャーナリストとして活躍。

 生駒 芳子講師詳細プロフィール
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Vol. 6 『ファッションの未来型』
(2009年09月10日)

 パリ・ミラノコレクションから東京ガールズコレクションまで幅広くファッションの流れを観察していますが、ファッションの世界がいままさに劇的な変化を遂げようとしていることを強く感じる今日このごろです。

 ファッション界を未来に繋げる動きとしては、大きく分けて二つ、文化貢献と社会貢献の流れが見えます。ファッションとアートや建築とが限りなく接近し、コラボレーションが多発していることは広く知られています。

この8月に大阪・心斎橋のコムデギャルソンに誕生したアートスペース「Six」では、草間弥生の個展が開催され、ファッションとアート、両方の業界から注目を集めています。

 同時に、社会貢献の動きも盛んです。チャリティイベントからエコ・アクションまで、社会貢献の流れはさまざまありますが、つい最近の動きとしては、この9月に日本の長野県・小諸市に「ルイ・ヴィトンの森」が誕生したことが注目されます。

世界中の森を守ろうという思いから坂本龍一さんが設立した「more Trees」の協力を得て、小諸市のある森を、守り、人々が癒され、楽しく過ごせる森へと進化させていく計画が始まっています。

そもそもルイ・ヴィトンのトランクは上質の木を材料として使った歴史から始まっていますが、そうした背景も踏まえつつ、ラグジュアリーブランドとして社会に貢献し、地球の未来に投資する、そんな思いから立ち上がったプロジェクトだそうです。

 一方で、注目したいのは、ファッションがアイテムとして、より魅力的に進化して行くという方向。この秋冬から来年の春夏にかけての展示会を回り、衣服の一つ一つを観察していると、以下のことに気がつきます。

まずは「よりリーズナブルな価格への移行」。ファストブランドや価格ドットコムの隆盛、さらには不況の背景から、商品の質を落とさず、価格を手頃なラインへと移行させる工夫がなされていることに気付きます。

 ラグジュアリーブランドものを一定の条件のもと、お手頃価格で提供するe-コマース「GILT」「Glamour-sales」の登場も、最近の話題です。

 さらには「よりお買い得なアイテム作り」。リバーシブルやライナーの工夫などで二通りに着て楽しめるジャケットやコート、2アイテム重なった商品で、ばらばらにも重ねても着られるというワンピースなど、「お得感がある」と消費者に思わせる工夫がほどこされたアイテムに最近よく出会います。

活性化するギャル市場から学んだことの一つは、消費者目線の物作り。「こんな服を着たい!」という期待に答える物作りは、確実なマーケティングを保証します。

 環境問題が語られるいま、オーガニックコットンや天然素材、フェアトレード等を取り込んだ物作りも、ファッションの未来に繋がる動きの一つといえるでしょう。

 20世紀、ファッションは主に、デザインの開発----つまりフォルムや素材の面での進化を遂げました。

この21世紀には、ファッションは、アートや社会貢献などの「メッセージ性」、消費者にとって「より魅力的なアイテムへの進化」、さらには天然素材やフェアトレードを追求する「エシカルの流れ」など、より消費者や社会に歩み寄る形での進化を遂げていくでしょう。




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