榊原 貴子のコラム「美塾~セルフディレクションの法則」
Vol. 12 『始まりの春は色彩力でアプローチ!』
(2010年04月05日)
早いものでこのコラムも12回目を迎えました。いつもご拝読いただきありがとうございます。これまでのコラムの中で、色は心身に溶け込み日常生活の中で自他の深層心理に働きかけるとお話してきました。今回はその総括を兼ねて「色の感情効果」についてお話します。
色彩感覚を引き起こすのは光です。光の信号は目を通して一度脳に運ばれます。さらに脳から身体と心に送られ、感情や感覚が伴ったさまざまな反応を引き起こします。これを色の感情効果と呼び、ファッションに限らず商品のパッケージや広告などに幅広く活用されています。
例えば、オレンジやピンクなどの明るい色の商品が陳列されているお店では楽しい気分になってしまい、購買意欲まで刺激され、買うつもりがなかったものもつい買ってしまったという経験はありませんか?このように私たちは色彩によって行動を左右されてしまうことが多くあるのです。
その一方で、感情や感覚には若干の個体差があるのも事実です。
年齢や民族によっても好まれる色は違いますよね。
色の印象は、後天的な環境や生活習慣によって得られた知識で作り出されています。しかし大方の人間は色彩や形体に対する共通の感覚を持ち、普遍的なイメージを共有しているのです。
それでは、代表的な知覚とそれを表現する色をまとめます。これはファッションに限らず、空間やインテリアなど様々な場面や場所で使えますので、イメージ作りのために覚えておくと役立ちますよ。
・寒い ...寒色 (青や青緑など)
・暖かい ...暖色 (赤や橙など)
・軽量感 ... 明るい色 (白や黄など)
・重厚感 ... 暗い色 (黒や焦茶など)
・派手さ ...鮮やか色
・地味さ ...暗くて濁った色
・興奮 ...暖色系で明るく澄んだ色
・沈静 ...寒色系で落ち着いた色
・強さ ...濃い色、高彩度の色
・弱さ ...淡い色
・硬さ ... 暗い色
・軟らか ... 明るい色
・陽気さ ...明るくて鮮やかな色
・陰気さ ...暗くて濁った色
色は視覚から心身に大きな影響をあたえます。
私たちが受け取る情報の80%は視覚情報です。
春は出会いや始まりの季節でもありますよね。色彩力を高めて、色をコミュニケーションツールとして、ぜひ活用してみてください。