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Vol.29 「本当のサービス」
前回大阪に講演に行った時、ザ・リッツ・カールトンホテル大阪(以下リッツ略)に宿泊した。そのときに、私はふと、気づいてしまった。
「リッツには、トイレの便器やコップなどに、『消毒済』のラベルがついてない」と。前日は神戸のあるビジネスホテルに宿泊。トイレにも、コップにも、ブラシにも、すべてに「消毒済」というラベルがついていた。使うときはそれを外して使っていた。なんだかモヤモヤしたものを感じながらも、それが何かは分からなかった。
リッツでは、裸のブラシが、洗面台にポチョンとおいてあった。袋にも入っていない。すぐに使えるようにか、そのまま、そこにあった。トイレにも、「消毒済」なんて紙はついていない。
すべてが、裸。家で使う家具のように、そこにあった。
「消毒済」と書かなくてはいけないのは、「そのサービスをやってますよ」と誇示していることなんじゃないかなあと思った。そういうラベルをつけないと、これは消毒してあるんだろうかと
不信に思ってしまうくらいの、信頼関係なのだ、と。
信頼関係ができていると、つまりそこにブランドがあると、何も書いてなくても、安心感がある。逆に自宅と同じようにモノを使える居心地のよさがある。私はそこで、なるほど、と多くを学んだ。
自分の会社のサービスも、「消毒済」のラベルをベタベタつけなくても、その雰囲気で、いつもの信頼感で、ただようようなサービスを提供したいと。セミナー前に「携帯はお切りください」と、声高にアナウンスしたり、「時間までに来てください。早く座って!」と声をかけたり、しないでおこうと。自然と来たくなる、そしてその空気から自然とマナーができる。そんな場所にしたいなあと思う。
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