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Vol.51 「行動するときの抵抗力のわけ」
中学のときに習った、「慣性の法則」を覚えているだろうか。
慣性の法則とは、世の中の物はすべて、何かの力が働かない限り、じっとしている物は、じっとしたまま。動いている物は、そのまま動き続ける。速くなったり、遅くなったり、曲がったり、戻ったりしない、というもの。これは、宇宙空間でも成り立つ、ニュートンの運動法則の一つ。
でも、地球での物質移動の場合、摩擦が生じるから、ずっと動きつづけるということはないのだけれども、私たちの行動を慣性の法則にあてはめても、けっこう納得することが多い。
まず、行動するとき、一番エネルギーが必要なのは、動き出す瞬間だということ。一度動きだしてしまえば、あとは坂道を転がるように楽になる。
そして、じっとしている物は、じっとしたままというのも、納得。腰が重くなればなるほど、動かない傾向にあるから。そのときに腰を持ち上げるときほど重いものはない。
最後に、見落としがちだけれど、1つポイント。私たちは、止まっている状態から進もうとしたとき、後ろに引っ張られる。赤信号で停車している車に座っていることをイメージしてほしい。発車した瞬間、シートの後ろにぐっと倒れる感じがすると思う。ジェットコースターがいきなり進むとき、後ろにぐっと反り返る。
これなのだ。進んでしまえば、次の1歩は、楽になる。そして、進むときの抵抗というのは、この慣性の法則の、止まりつづけようとする法則がもたらす名残。
何かをはじめたとき、後ろにひっぱられる感覚があると思う。それは、もとに戻ったほうがいいのではなく、今まで止まっていたから、慣性の法則で、後ろにエネルギーが残ってるだけ。そのまま進めば、次第にその重さも解けていくというもの。
私は、起業するとき、これを感じた。はじめてのことにうろたえながらも、開催した初セミナー。最初はもうドキドキしっぱなしだった。でも、回を重ねるごとに、引っ張られている感じから、引っ張っている感じに変わっていった。
何か重いなと思ったとき、これはきっと「慣性の法則」なんだなと思えばいい。最初に動き出すとき、そして急に止まるとき、したい方向と逆の方向に抵抗力を感じるのは、ごく自然なことなのだと。
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