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Vol.73 「変るために」
昔、講演のときに、質問されたことについて、今日は考えていました。
たとえば、2年前に京都で開催した講演で、「友達の悩みを聞いていると、私まで悩んでしまって。そういうときってどうしたらいいんでしょう」という質問。
そのときは、「人の悩みというのは、相手が解決する問題なので、その人しか解決できない。あなたが悩んでも解決できない。悩みは人生の宿題といいますから、相手の問題なのだと思って見守ってはどうでしょう」なんて、言ったような気がします。
でも、いまだと違う答え方をするなあと思います。
「確かに、相談された方が身近であればあるほど、一緒に悩んでしまって、苦しいですよね。でも、私はこう思うようにしています。信じよう、と。その人がいずれはその悩みから抜け出して、自ら歩き出すことを。そして、相手には、その問題を解決する力があると。それを乗り越えることによって、その人も一回り成長する。だから、大きな心で見守りってあげてください。もちろん変わりに悩みを解決することはできないけれど、信じることはできるから」
根本的には言っていることは一緒なのだが、少し幅が増えている。視野が広がっている感じが、する。変わる、というのは、考え方が変わることなのだろうか。私は、考え方の幅が広がるということなのだと思う。
自分の幅が広がるというのは、持っていた力に、新しい力がプラスされていくこと。新しい考え方を受け入れるということ。自分の幅が広がったとき、人は変わったと、感じる。広がった幅の左端と右端では、逆の意見になることもありうる。でも、どちらも正しい。両方の視点から見る目がついたということだから。
広がった幅に対して、バランスを持ってコントロールできるようになったとき、本当に変わったといえるのかもしれません。変わろう、変わろうとするのではなく、自分の幅を広げようと、新しい何かをはじめるのもよいと思っています。
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