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Vol.
6 「開幕を前に」
野球選手にとって、開幕とは正月のようなものです。今これから始まろうとするシーズンに向けて、昨シーズン終了時から練習をしてきているわけですから。シーズン終了後、2〜3週間の軽めの練習をして、その後、来期に向かってのトレーニングをスタートさせます。
日本でもアメリカでも、開幕というものの意味合いは同じような気がします。アメリカ人やラテン系の人間も、徐々にテンションが上がってきます。
今の正直な気持ちは、不安と期待がいっぱいです。でも、この不安には嫌な気持ちはなく、むしろこの期待と不安が入り混じったこの時期がすごく好きです。不安がなければ、練習も出来ないし、疑問も感じない。それではアスリートとして、成長はないのではないか。不安という言葉に、世間ではあまり良いイメージは持っていないようだが、自分にとっての不安というものは常に必要なものだと思っています。
自分の中では、センスも大事ではあるけれども、やはり人間はまず考えることが必要、そしてそれを行動にしていく行動力が必要と考えています。不安がなければ、考える事がおろそかになるような気がします。
期待については、今年の成績を去年以上のものにするため、自分の目標にたどり着くスタートがやっと始まるわけですから、開幕前の期待が大きくなるのは当然のことです。
開幕前、毎回思うのですが、中学野球のトーナメントの初戦、高校野球の甲子園予選、社会人野球の都市対抗予選、日本のプロ野球の開幕戦、2軍での開幕戦、アメリカ独立リーグでの開幕戦、どれも同じくらい、すごく興奮があり、良い緊張感の中にいました。今年も同じような緊張感の中で、今シーズンが始まるのを待っています。
開幕を前に、また今年も野球が出来る喜びを感じ、この気持ちを1年間忘れずにプレーできたら、自然に結果もついてくると思っています。やはり自分にとって、野球は大変楽しいものですから。当然楽しいばかりではなく、苦しいこともあるのですが、自分らしさを野球で表現できた時には、その苦しみもすべて吹っ飛んでしまいます。
何処のレベルでも、開幕にたどり着くまでに、そこまでたどり着かなかった人がいるわけです。彼らのためにも、自分が今出来る最高のパフォーマンスを1球、1試合ごとに出していきます。このアメリカでプレーしてきた2年間。友人、知人、家族、ファンの方々に後押しをしてもらい、また今年も開幕を迎えられるようになりました。
自分もファンの方や、友人知人にいつも勇気をもらっているので、野球で恩返しをしていきたいと思っています。
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