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Vol.
15 「独立リーグに学ぶこと」
独立リーグは、アメリカとカナダで、昨シーズンのスタート時では、8リーグでした。
シーズン途中に、メキシコアリゾナリーグ、カナディアンリーグがつぶれています。
今年はまた、カナディアンリーグが縮小され再スタートするようです。
アトランティックリーグは、レベルの高さを保つために、年齢の高い3Aの選手、日本、台湾、韓国でプレーした選手、元メジャーリーガーなどを集めています。
ですからこのリーグでは、プロ経験のない選手を見つけるほうが大変だと思います。
1シーズン、126試合、4ヵ月半のシーズンです。球場のキャパは(球場にもよりますが)、平均で5500人程度です。1日の入場者数の平均は3500人です。
サウスデビジョン、ノースデビジョンに別れ、前期後期の優勝チームでプレーオフをして、デビジョンのチャンピオンを決めます。その後チャンピオンシップで、アトランティックリーグの優勝チームが決まります。雨で中止の時に、翌日同じ対戦チームであれば、7回のダブルヘッターを行います。
給料は決して高くはありません。自分の所属リーグは恵まれていて、月のサラリーが2000ドル前後でした。レベルの低いリーグは、ひどいところだと月に700ドル程度と聞いています。マイナーリーグ、独立リーグでは、シーズン中しかサラリーが出ません。
アメリカでは、短期の仕事がかなりあるようです。シーズンオフには非常勤講師をするものもいれば、消防士になる選手もいます。収入のないシーズンオフに、ウィンターボールという野球のリーグが、中南米で3ヶ月ほど行われています。このような雇用体系や、リーグのおかげで少ない給料でも、チャンスをつかむために野球が続けられるのです。
ここでは、日本とアメリカの雇用の問題なども出てくると思います。自分は、3年間プレーしてきましたが、シーズンオフに日本へ戻ってくると、短期でつける仕事もなく、練習もしなくてはいけなかったので、貯蓄を切り崩す生活でした。1年目には幸運にも、マスターズリーグで収入を得ることが出来ましたが。
独立リーグの収入は、主にチケット代、駐車場料金、球場でのグッズ、飲食物の販売、テレビ、ラジオの放映権、球場の看板収入です。
支出としては、人件費、交通費、宿泊費、球場維持費、広告宣伝費などです。この中でもっとも経費がかかるのは人件費です。その人件費を抑えるため、インターンシップをとっています。ですからフロントの半分ほどは、インターンシップの学生です。(※下記にインターンシップを説明しておきます。) 地方自治体と組むことで、チーム名に町の名前を使い、地元意識をそのチームに生ませ、観客を集めています。野球の独立リーグのチームを持つ地方自治体には、アイスホッケーや、バスケット、アメリカンフットボールの独立リーグを持つ地方自治体も多いです。地方自治体はスポーツ振興に、積極的に取り組んでいます。メジャーリーグ、マイナーリーグのチームを持つ地方自治体も、同様です。
ファンサービスとしては、子供たちが遊べるキッズコーブ(滑り台、トランポリン、スピードガンコンテストなどがあります)。そのスペースで誕生日パーティーをすることも出来ます(誕生日の子供の名前をオーロラビジョンで紹介します)。試合前には、5人ほどの選手が、毎日交代で子供たちにサイン会を開きます(15分程度のものです)。
イニングの間には、5回までいろいろなイベントがあります。イニング終了後に、すぐに球場に入れるような場所に、希望者のファンが待機していて、ピッチャーや野手のウォーミングアップの間に、そのイベントは終わります。このようなイベントがあるため、野球を知らない子供たちが、球場に来ても楽しめるようになっています。
基本的には、平日はナイトゲーム、日曜日はデイゲームなのですが、年に1度、平日にデイゲームでキッズデイという、野球観戦の課外授業が行われています(小中高校生を格安で優待します)。この日は授業なので、キッズコーブは閉められます。サイン会は公平を期すために行われません。他にも年に1度ほどですが、練習前に早めに集合して、身体障害者の人たちとコミニケーションを取る日などもあります。
当然、利益を上げることは大切なことですが、それだけでなく社会福祉、社会貢献、次の世代への野球の底辺拡大、理念があってリーグを運営しているように感じました。このあたりが日本野球界と、アメリカ野球界の最大の違いでは・・・・・?
今後、日本の野球界が、このようなことを考えていけば、自然と良い方向に向かっていくのではないかと考えます。
※インターンシップ
インターンシップとは、学生が研修生として一定期間、企業内で仕事を体験する制度です。
インターンシップのメリットとは、学生からすると就職する前に、仕事を体験することが出来、自分がやりたい仕事が、本当にあっているのかどうかを確認することが出来ます。また、インターンシップに何時間か行くことが、大学や大学院での卒業するための必須科目になっているそうです。
企業側としても、良い人材の育成が、後には、会社に貢献してくれる人となるわけですし、人件費が安く済むわけですから、学生にとっても、企業にとってもメリットがあるわけです。
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