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「反骨の魂」
〜失った栄光から、メジャーリーグへの挑戦〜


今関 勝(いまぜき まさる)
ベースボールコメンテーター

 武相高校をいじめにより1年で中退。翌年県立大楠高校再入学。しかし3年時に、高校野球連盟の規則により、試合に参加できず、クラブチームのウィーンベースボールクラブに所属。
 その後NTT東京を経て、93年にドラフト3位で日本ハムファイターズへ入団。その後ローテーションの一角として活躍、96年にはオールスター戦にも出場、自己最多の11勝をあげた。
 00年に日ハムを解雇され、野球を続けられる環境を探し、アメリカ独立リーグ(メジャーリーグの組織には属さない独自のリーグ)の球団に入団。昨年まで、メジャーリーグのスカウトの目にとまる事を信じ、ひたすら投げ続け、ローテーションの軸になりメジャー昇格も間近と思われたが、家族の事情でアメリカでの活動を断念し、帰国。

現在は、日本のクラブチームで好きな野球を続けながら、「日本のプロ野球」と「メジャーではないアメリカ独自の野球」の両方を経験した事を活かし、講演、文筆活動を中心に、野球の発展に貢献していく。その厳つい風貌とは裏腹な、その心優しさ、そして純粋さに周囲は惹かれる。


Vol. 29 「自信を持って生きる」

 ここ1番の勝負どころのミーティングでよく言われることは、集中して行け、勝利への執念を持て、自信を持っていけ、などと言われることが多い。ゲームに集中するのは、選手なら誰でもするだろうし、勝ちたくない選手はいないはずである。自信を持てない選手は、多くいるのではないだろうか。

 自信を持つということは、どういうことなのか話していこう。

 自信をつけようとする時、まず何をすれば良いのだろうか?何かの目標設定を決めて、それをクリアーした時に自信がつく。対戦相手に勝利した時に自信がつく。人それぞれ考えかたはあるとは思うが、経験値が上がれば上がるほど自信はついてくる。

 広辞苑で自信という言葉を調べると、自分の能力や価値を確信すること。自分の正しさを信じて疑わない心。このように書かれている。

何かで良いパフォマンスを出そうとしようとする時、過去に成功しているものであれば自信を持てるだろう。一度も成功していないものに自信は持てない。

 練習とは良い癖をつけるための習慣づけである。そうすれば自然と自信がついてくる。
練習や習慣づけで自信がつかないことであれば、まずは自分のことを好きになることから始めてみてはどうだろうか?自分のことを好きにならなければ、自分の好きなポイントも分からない。好きなポイントがなければ、自分を信じることなど出来ないのではないだろうか・・・・。

 96年日本ハム時代のオリックス戦でのワンシーンが、自分に自信をつけた。9回0アウトランナー1塁、スコアーは1対0で日本ハムリード。神戸グリーンスタジアム(現在のヤフーBBスタジアム)でのゲームのため、日本ハムは先行。1本ホームランが出れば、サヨナラ負けの場面であった。

 1塁ランナーは、四球でだした大島選手。次打者はホームランを打てる長距離打者、藤井選手、ニール選手、DJ選手。この時、ショートの田中幸雄選手がマウンドで「ここまできたら、勝ちたい気持ちが強いほうが勝てる。自分のことを信じることが出来る選手が勝てるんだぞ。」

野球を始めてから何度も、マウンドに監督やコーチ野手に来てもらったが、その時の言葉を覚えているのはこの時の一言だけである。

この後、自信を持ち投げることが出来、後続打者をダブルプレー、最後にはアドバイスをくれた田中幸雄選手の守るショートにフライが上がりそれをキャッチし、ゲームを終えた。

 あの時の一言は未だに忘れない。あの時に始めて自信という言葉の意味が分かったような気がする。まずは自分のことを好きになり、自分の可能性を信じてみよう。自信を持ち行動を起こすことが出来れば、結果は自ずとついてくるだろう。



<今関 勝講師のコラム バックナンバー>
Vol.28 「オリンピックを振り返って」
Vol.27 「家族愛で掴んだ銅メダル」
Vol.26 「アメリカで見た野球を支える人々」
Vol.25 「小泉首相と渡辺オーナー」
Vol.24 「緊張・不安を取り除く方法」
Vol.23 「長崎児童殺傷事件」
Vol.22 「不安と緊張」
Vol.21 「全日本女子バレーボールのチームワーク」
Vol.20 「野球は確率のスポーツ」
Vol.19 「ベテラン」
Vol.18 「済美高校の優勝に関して」
Vol.17 「二人の同級生」
Vol.16 「クラブチームの野球への挑戦」
Vol.15 「独立リーグに学ぶこと」
Vol.14 「いじめ」
Vol.13 「それぞれのキャンプイン」
Vol.12 「3年間のアメリカ生活」
Vol.11 「私の独立リーグ生活から見るアメリカ野球の良さ」
Vol.10 「2度目のAll-Star Gameを終えて」
Vol. 9 「自由と責任」
Vol. 8 「アメリカと日本」
Vol. 7 「夢に向かって」

Vol. 6 「開幕を前に」

Vol. 5 「母の死、そして誓ったアメリカでの活躍 〜独立リーグ奮闘記〜」
Vol. 4 「日ハム解雇 〜野球を続けるためには待っていてはダメだった〜」
Vol. 3 「日ハム入団 〜素質やセンスを気持ちでカバーする〜」
Vol. 2 「プロ野球目指して」
Vol. 1 「高校中退」

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