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「反骨の魂」
〜失った栄光から、メジャーリーグへの挑戦〜


今関 勝(いまぜき まさる)
ベースボールコメンテーター

 武相高校をいじめにより1年で中退。翌年県立大楠高校再入学。しかし3年時に、高校野球連盟の規則により、試合に参加できず、クラブチームのウィーンベースボールクラブに所属。
 その後NTT東京を経て、93年にドラフト3位で日本ハムファイターズへ入団。その後ローテーションの一角として活躍、96年にはオールスター戦にも出場、自己最多の11勝をあげた。
 00年に日ハムを解雇され、野球を続けられる環境を探し、アメリカ独立リーグ(メジャーリーグの組織には属さない独自のリーグ)の球団に入団。昨年まで、メジャーリーグのスカウトの目にとまる事を信じ、ひたすら投げ続け、ローテーションの軸になりメジャー昇格も間近と思われたが、家族の事情でアメリカでの活動を断念し、帰国。

現在は、日本のクラブチームで好きな野球を続けながら、「日本のプロ野球」と「メジャーではないアメリカ独自の野球」の両方を経験した事を活かし、講演、文筆活動を中心に、野球の発展に貢献していく。その厳つい風貌とは裏腹な、その心優しさ、そして純粋さに周囲は惹かれる。


Vol. 41 「甲子園を沸かせた2人の監督」

 第77回選抜高校野球大会が4月4日に、愛工大名電高校の優勝で幕を閉じた。
この大会の中で2人の異色監督が目に付いた。その2人とは、今までの高校野球の感覚を変え、周囲からの反発などを恐れず、改革に動いた2人である。
 
 1人目の監督は、45年ぶりに慶応義塾高校を甲子園に導いた上田監督。
上田監督は、神奈川の公立高校で監督をし、またアメリカ・UCLA大学にコーチ留学をしていた。高校野球の監督というより、心理学者・コーチングをしている感じだ。

91年9月から慶応義塾高校監督に就任したが、就任と同時に選手に問いかける。「古い体質の野球を辞めないか?」選手たちはこれに賛同し、「ENJOY BASE BALL」がスタートする。

 自主性を重んじるということは簡単だが、選手を信じないとこのような発言は出てこないだろう。甲子園の1回戦サヨナラの場面でも、監督のサインはスクイズ。ランナーコーチャーがバッターの雰囲気の違いを感じ、3塁ランナーにアドバイスをした。

これも普段から、自主性を大事にしているため、とっさの判断が出来たのであろう。
 
2人目の監督は山形県勢、春夏通じて初のベスト4に導いた横田監督。
横田監督は、アメリカ・クロスロード高校、ルーテール大学、日本の社会人野球ローソンを経て、羽黒高校監督に就任した。 アメリカ・日本の野球の良さをミックスさせた監督だ。指導法は根性論でなく、アメリカンスタイル。練習は明るく、楽しく、自主性・自由を重んじる。

その反面、自由の裏には責任がある。結果がすべてという、厳しさを出している。

「このスタイルが日本中に広まって欲しいと思います。」「そのためには甲子園で勝つしかない。こういうことを言うと日本では生意気と言われますが。」と横田監督は言う。

監督の奥様は、チアリーダーの指導資格を持ち、チアリーディング部の指導に当たり、甲子園でもユニフォーム姿で、一緒に応援した。 
横田監督も上田監督と同様、周囲の反発を恐れない。自分の考えで、選手をコーチングしている。横田監督にも心理学者のような要素を感じる。

今後、このような指導者が増えてくるのを望んでいる。自主性・責任・表現力。
今の若者に欠如していることを野球を通じて伝えて欲しい。

(※尚、プロアマ規約があるため、新聞・ホームページの記事から抜粋し、2人の監督の感覚を伝えています。取材などの接触はしておりません。)



<今関 勝講師のコラム バックナンバー>
Vol.40 「ドリームゲーム」
Vol.39 「メジャーを目指す一人の男」
Vol.38 「謹慎処分」
Vol.37 「準備(過程)」
Vol.36 「考え方で結果は変ってくるもの」
Vol.35 「出逢いと縁」
Vol.34 「北朝鮮の問題に見る国際社会の中での日本」
Vol.33 「最近の若者の犯罪のニュースを見て思う事」
Vol.32 「目的意識を持とう」
Vol.31 「天災に学ぶこと」
Vol.30 「良いパフォーマンスを出すために」
Vol.29 「自信を持って生きる」
Vol.28 「オリンピックを振り返って」
Vol.27 「家族愛で掴んだ銅メダル」
Vol.26 「アメリカで見た野球を支える人々」
Vol.25 「小泉首相と渡辺オーナー」
Vol.24 「緊張・不安を取り除く方法」
Vol.23 「長崎児童殺傷事件」
Vol.22 「不安と緊張」
Vol.21 「全日本女子バレーボールのチームワーク」
Vol.20 「野球は確率のスポーツ」
Vol.19 「ベテラン」
Vol.18 「済美高校の優勝に関して」
Vol.17 「二人の同級生」
Vol.16 「クラブチームの野球への挑戦」
Vol.15 「独立リーグに学ぶこと」
Vol.14 「いじめ」
Vol.13 「それぞれのキャンプイン」
Vol.12 「3年間のアメリカ生活」
Vol.11 「私の独立リーグ生活から見るアメリカ野球の良さ」
Vol.10 「2度目のAll-Star Gameを終えて」
Vol. 9 「自由と責任」
Vol. 8 「アメリカと日本」
Vol. 7 「夢に向かって」

Vol. 6 「開幕を前に」

Vol. 5 「母の死、そして誓ったアメリカでの活躍 〜独立リーグ奮闘記〜」
Vol. 4 「日ハム解雇 〜野球を続けるためには待っていてはダメだった〜」
Vol. 3 「日ハム入団 〜素質やセンスを気持ちでカバーする〜」
Vol. 2 「プロ野球目指して」
Vol. 1 「高校中退」

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