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「反骨の魂」
〜失った栄光から、メジャーリーグへの挑戦〜


今関 勝(いまぜき まさる)
ベースボールコメンテーター

武相高校をいじめにより1年で中退。翌年県立大楠高校再入学。しかし3年時に、高校野球連盟の規則により、試合に参加できず、クラブチームのウィーンベースボールクラブに所属。
その後NTT東京を経て、93年にドラフト3位で日本ハムファイターズへ入団。その後ローテーションの一角として活躍、96年にはオールスター戦にも出場、自己最多の11勝をあげた。
00年に日ハムを解雇され、野球を続けられる環境を探し、アメリカ独立リーグ(メジャーリーグの組織には属さない独自のリーグ)の球団に入団。昨年まで、メジャーリーグのスカウトの目にとまる事を信じ、ひたすら投げ続け、ローテーションの軸になりメジャー昇格も間近と思われたが、家族の事情でアメリカでの活動を断念し帰国。

現在は、日本のクラブチームで好きな野球を続けながら、「日本のプロ野球」と「メジャーではないアメリカ独自の野球」の両方を経験した事を活かし、講演、文筆活動を中心に、野球の発展に貢献していく。その厳つい風貌とは裏腹な、その心優しさ、そして純粋さに周囲は惹かれる。


Vol. 85 「戦力外通告」

 プロ野球シーズンも佳境に入ってきました。
 現在、パ・リーグは西武がクライマックスシリーズを1位で通過し、セ・リーグは日本シリーズを賭けて、巨人と中日が激戦を繰り広げています(2008年10月24日現在)。

 この時期、華やかな舞台のその裏では「戦力外通告」が選手に伝えられています。
 プロ野球の世界に入るときは、入団会見に多くのメディアが大挙して注目され、まさに“夢の世界”へ入った気がします。しかし、チームを去る時は、球団の事務所に呼ばれて、来季の契約の意思が無いことを伝えられ、ひっそりと辞めていく選手がほとんどです。引退試合のようなイベントをしてもらえる選手は、ほんの一握りなのです。

 かく言う私も、球団事務所に呼ばれて、「来季の契約を結ばない」と言われたときは頭が真っ白になりました。すぐに他球団での現役続行の意思を球団の方にお話ししましたが、そこからの練習は厳しいものがありました。来季に向けてトレーニングしている選手がいる中、誰も使っていない時間と場所を見計らって、自分から練習相手を見つけて練習をするのです。トライアウトも合格者だけに連絡があり、待っている間もそわそわと精神不安定になります。結局、連絡が来ず、「もう落ちた」というときに、さて次はどうするかと悩みました。

 結局、自分のやりたいことを見つけ、就職活動を始めるのですが、何をどうしていけばよいのか、すぐにはわかりません。
 「自分は何がしたいのか?」
 「何ができるのか?」
 「何をしなければならないのか?」
  今まで野球しかやってこなかった人間が目標を奪われるのですから、すぐに切り替えられるわけではありません。華やかな世界の裏には、実はその分、つらい現実もあるのです。結果が出なければ解雇される世界。現役選手たちは、そうやって球団去って行く姿を見ています。だからこそ、1試合1試合を必死になって全力を尽くすのです。

 話は戻って…、
 さて、トライアウトに落ちた私は、その後、どういう行動をとり、どのようなキャリアを形成していったか。これにはまた多くのエピソードがあります。その続きは講演会でもお話させて頂いております。

 プロ野球の裏にある、選手たちのセカンドキャリアにもぜひ注目してみてください。きっと数多くのドラマがあるはずです。



<今関 勝講師のコラム バックナンバー>
Vol.84 「リーダーの資質」
Vol.83 「感動を呼ぶオリンピック」
Vol.82 「元気は元気を生む」
Vol.81 「感じることの大切さ」
 
Vol.80 「失敗してもいいんだよ」
Vol.79 「野球を通じた人間教育」
Vol.78 「野球シーズン到来」
Vol.77 「言葉には責任を」
Vol.76 「いざ東北へ」
 
Vol.75 「仕事をしていて嬉しいこと」
Vol.74 「目に見えないもの・目に見えない時を大切に」
Vol.73 「スポーツの秋・食欲の秋・読書の秋・芸術の秋」
Vol.72 「佐賀北高校 優勝」
Vol.71 「死の期限」
 
Vol.70 「言葉は暴力になる」
Vol.69 「野球指導 ―DVD発売」
Vol.68 「天然芝と人工芝」
Vol.67 「給食費滞納22億円」
Vol.66 「自然が人間の温かさをつくる」
Vol.65 「感謝の気持ちを忘れずに」
Vol.64 「人生の伝導師 美輪明宏氏」
Vol.63 「高校生の恐喝事件」
Vol.62 「いじめと自殺」
Vol.61 「息を吐くことの重要性」
Vol.60 「日本が狂いだしている」
Vol.59 「初心を忘れずに」
Vol.58 「何故日本代表が決勝トーナメントに進めなかったか?」
Vol.57 「子供の外遊び」
Vol.56 「スポーツ心理学」
Vol.55 「野球をプレーしていて良かった」
Vol.54 「数字を追って分かるもの」
Vol.53 「私の尊敬するスポーツ選手」
Vol.52 「プロとは何だ?」
Vol.51 「理想を持ち自分に暗示をかける」
Vol.50 「自分の人生は自分で選択する」
Vol.49 「常識って何だろう?」
Vol.48 「躾とは何なのか?」
Vol.47 「漫画ドカベンのような観衆」
Vol.46 「交流戦を振り返って」
Vol.45 「日本女子ソフトボール1部リーグに学ぶ」
Vol.44 「自信をもつために」
Vol.43 「交流戦から地元密着」
Vol.42 「スポーツ指導者の役割と理想像」
Vol.41 「甲子園を沸かした二人の監督」
Vol.40 「ドリームゲーム」
Vol.39 「メジャーを目指す一人の男」
Vol.38 「謹慎処分」
Vol.37 「準備(過程)」
Vol.36 「考え方で結果は変ってくるもの」
Vol.35 「出逢いと縁」
Vol.34 「北朝鮮の問題に見る国際社会の中での日本」
Vol.33 「最近の若者の犯罪のニュースを見て思う事」
Vol.32 「目的意識を持とう」
Vol.31 「天災に学ぶこと」
Vol.30 「良いパフォーマンスを出すために」
Vol.29 「自信を持って生きる」
Vol.28 「オリンピックを振り返って」
Vol.27 「家族愛で掴んだ銅メダル」
Vol.26 「アメリカで見た野球を支える人々」
 
Vol.25 「小泉首相と渡辺オーナー」
Vol.24 「緊張・不安を取り除く方法」
Vol.23 「長崎児童殺傷事件」
Vol.22 「不安と緊張」
Vol.21 「全日本女子バレーボールのチームワーク」
Vol.20 「野球は確率のスポーツ」
Vol.19 「ベテラン」
Vol.18 「済美高校の優勝に関して」
Vol.17 「二人の同級生」
Vol.16 「クラブチームの野球への挑戦」
 
Vol.15 「独立リーグに学ぶこと」
Vol.14 「いじめ」
Vol.13 「それぞれのキャンプイン」
Vol.12 「3年間のアメリカ生活」
Vol.11 「私の独立リーグ生活から見るアメリカ野球の良さ」
Vol.10 「2度目のAll-Star Gameを終えて」
Vol. 9 「自由と責任」
Vol. 8 「アメリカと日本」
Vol. 7 「夢に向かって」

Vol. 6 「開幕を前に」

Vol. 5 「母の死、そして誓ったアメリカでの活躍 〜独立リーグ奮闘記〜」
Vol. 4 「日ハム解雇 〜野球を続けるためには待っていてはダメだった〜」
Vol. 3 「日ハム入団 〜素質やセンスを気持ちでカバーする〜」
Vol. 2 「プロ野球目指して」
Vol. 1 「高校中退」

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