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〜できる人が備える〜
「勝利のための発想法」


生井 利幸(なまい としゆき)

生井利幸事務所代表

明治大学大学院 法学研究科 公法学専攻 博士前期課程修了。
米ペンシルベニア州ラフィエット大学講師、
オランダ王国国立フローニンヘン大学法学部客員研究員等を歴任。
11年の海外生活において主にアメリカの大学で教鞭を執る一方、在ニューヨークの企業を中心に法務・経営・ビジネス戦略に関するコンサルティングを行う。
2003年、日本に帰国。現在、作家として多方面において執筆・講演等を行う。

Vol.1 「現実」を踏まえた上で
   一歩一歩確実に歩む人が、仕事人生を成功させる


 どんな人にでも仕事における何らかの「夢」があるものだ。

例えば、若い世代のビジネスパーソンであれば、将来は、課長や部長、あるいは社長になりたいと考えている人は結構多いに違いない。また、駆け出しのコピーライターであれば、いずれは都心に自分のオフィスを構え、大手企業を相手にダイナミックに自分の力量を発揮したいと考える人もいるだろう。

言うまでもなく、目の前に100人の人間が集まれば、そこには間違いなく100個の異なる考え方が存在する。「十人十色」という言葉があるように、それぞれの人間は、まさにそれぞれ異なる思考をしているわけだ。

 人間は皆、自分独自の思考を通して異なる生き方・考え方を持っているものだが、「自分独自の夢」を実現しようとするそのプロセスには"ある種の共通点"があるといえる。

それは一体何かというと、「夢を実現するそのプロセスにおいては、決して背伸びすることなく、一歩一歩確実に歩むべきである」という"仕事を確実に成功させる人が備えるコモンセンス"である。この「一歩一歩確実に歩む」という考え方は、一見すると単純明快で極めて簡単な行為であると捉えることができるが、実際は、かなり多くのビジネスパーソンがこのコモンセンスを軽視していると私は感じる。

  思うに、どんなビジネスパーソンでも、子供の頃は、"自分なりの夢"を持っていたに違いない。だが、一所懸命に受験勉強をして希望の学校に入っても、卒業前に実際に就職活動をしてみると「今までの自分がいかに現実社会の厳しさ知らなかったのか」ということに気づき始める。そうした学生たちが多くの会社にトライし、やっと就職先を見つけた頃には、それまで抱いていた夢はいつの間にか忘れ去り、すっかり"リアルな経済社会における既成概念"に追従することばかりを考える「追従型人間」と化してしまうのだ。

 いわゆる"世間一般の会社"においては、「自分の色を出し過ぎること」、つまり「自分の個性をダイレクトに出す」という行為は、ほとんどの場合、自分が属する組織からはスムーズに受け入れられることはない。その理由は、ほとんどの会社においては、個人の持ち味や力量よりも、会社組織の秩序と安定を最優先させる傾向が強いからだ。

 もちろん、組織の安定と発展なくして個々の社員の幸福を実現することは不可能である。しかし、だからといって、一事が万事において「組織・組織」と考えながら毎日を送っているのでは決してハッピーな仕事人生を謳歌することはできないだろう。

 では一体どのようにして自分の毎日の仕事人生を楽しみ、それと同時に、今取り組んでるビジネスを成功させることができるのであろうか。

 そのためには、ここでもう一度、前述した、仕事における夢を確実に実現するためのコモンセンスである「一歩一歩確実に歩む」という考え方に着目する必要がある。

成功したいビジネスパーソンがこの考え方を遂行する上においては、

 (1)「今、自分が直面している『リアリティー』(現実)を公平無私な立場から把握・理解し、
      意味のない体裁やしがらみを持たないようにする」
 (2)
「会社組織の利益追求を実現すべく、自分の持ち味・力量を"程よく"発揮する」

というスタンスの下で行動することが"勝利へのショートカット"となる。

 人間は皆、程度の差こそあれ、目の前の現実について見て見ぬふりをする習性を持っている。基本的に、人間は、自分にとって利になる現実、自分にとって都合のいい現実は、すこぶる積極的に受け入れる。だが、そうでない現実は、決して気持ちよく受け入れようとはしないのが常である。

  私は、概して、仕事人生を成功させる事ができるかどうかの分かれ道は、「自分の目の前の現実をいかに受け入れるか」という問題に大きく関係していると考える。即ち、仕事を着々と成功させていく人が備える共通点とは、自分が直面している現実をしっかりと認識し、その上で、「会社組織のオーガナイザー」、ひいては、「社会やコミュニティーのオーガナイザー」として、スマートに(程よく)自分の力量を発揮していくということなのだ。


 
 

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