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Vol.5 スーツの買い方でわかる「意思決定のスマートさ」
概して、優れたビジネスパーソンは、常に物事の「有り様」や「推移」を客観的視野に立って見ようとする姿勢を備えているものだ。今回は、このことをデパートでのショッピングの仕方を例にとって考えてみよう。
例えば、あるビジネスパーソンが街のデパートで新しいスーツを買おうと思った時、その探し方ひとつで、その本人における「ビジネスの力量・将来性」をある程予想することができるといえる。
通常、スーツを探す時、大きく分けると2つの探し方がある。
一つは、
(1)「それぞれの店舗ごとにフロアーの隅から隅まで丁寧に見て、気に入ったスーツがあるたびに試着室で試着する」いう方法である。
即ち、気に入ったスーツを物色する本人は、「"あーでもない、こうでもない"と試行錯誤しながらいくつもの店を歩き、かなり時間をかけて買いたいスーツを決める」という具合である。想像するに、どんな人でもこの方法でスーツを探すと、早くても2時間程度、あるいは、のんびりと探していると同じフロアーに半日もいることになる。
もう一つは、
(2)「まず最初に、自分が欲しいスーツのタイプを決めておいて、足早にフロアー中の店舗を一気に見て回る」という方法である。
この場合、「スーツは単に素早く見て回るだけで、手に取ったり試着したりは一切しない」というスマートさが必要となってくる。具体的に述べるならば、まず第一に、ほんの15分程度でフロアー中のすべての店を見て回る。そして、その間に「これはいいスーツだ!」と"直感"で感じた店に戻って、そこで初めてそのスーツを試着する。あるいは、その店で販売員の意見を参考にしながらスーツを絞っていく、という具合である。 |
言うまでもなく、これら二つの方法のうち、どちらの方法を採るかは個人の自由であり、本来、ショッピングというものは、自分が好きな方法ですればよいわけだ。だが、ここで一つ言えることは、(2)のような選び方をするビジネスパーソンは、物事の「有り様」や「推移」を客観的に把握する能力に長けている場合が多い、ということだ。
シッピングにおける"一般論"として言えることは、(1)のような買い方をすると、いわゆる"衝動買い"をする確立が高い。だが一方、(2)のような買い方をすると、衝動買いをする危険性はほとんどないといえる。その理由は、(2)は、「まず全体を見据えてから本当に欲しいものを絞り込む」という買い方であるため、常に客観的な立場から自分の意思決定をすることができるからだ。
「木を見て森を見ず」とか、「井の中の蛙」という諺もある。何事においても、客観的な立場からスマートに意思決定をしようとするタイプの人には、(2)のようなショッピングの方法を採る場合が多いといえよう。
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