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Vol.13 トップライナーが駆使するビジネス・コミュニケーション術
思うに、ビジネス界で意気揚々と活躍する人は、ビジネスそのものに卓越した能力があるだけでなく、見た目にも風格があることが多い。例えば、大手コンサルティング・ファームのトップを経験した人の場合、そのほとんどが体格のいい人だ。テレビで見る人物でいえば、大前研一さんや堀紘一さんを想像するとわかりやすい。
コンサルティング・ファームのトップに共通している点は、「体が大きいこと」、そして「声が大きいこと」である。彼らは、どのような場所でどんな相手と話しをしても「重量感のある体つき」と「声の大きさ」で相手を圧倒することに長けている。
いや、単に圧倒するだけではない。彼らは、相手が自分の意見に反対するものならば、まるで"親の敵(かたき)"であるかのように自分の論理を正当化することに全力を傾ける。その言い方は、まるで相手が言っていることは"勘違い"か、あるいは"見当はずれ"かのような気持ちにさせてしまうほどパワフルな言い方である。
まして、相手が何か対抗的な意見でも言うものであれば、持ち前の大袈裟な言い方で相手を打ち負かしてしまう。彼らの言動は、小粒の政治家や気の弱い学者では到底太刀打ちできないほどのパワーを秘めているといえる。
このことは、アメリカの大手の会計事務所や法律事務所のトップライナーにおいても同じことが当て嵌まる。
数年前、私は、ニューヨーク・マンハッタンで、マスコミの企画として、ある経済人と対談した。
相手は、大手コンサルティング・ファームのパートナーである。
対談自体は、ご本人のお人柄もあって非常に紳士的な雰囲気で行われ、お互いの会話の中にはたくさんの笑いも出た。ただ、1つ面白いことは、他のコンサルティング・ファームのパートナーと同じように、その人も例外なく、体も声も実に大きいということだ。しかも、いい意味で、話の筋も実に大きい。
もちろん、体と声が大きいというは、会社組織においてリーダーシップを発揮する上で絶対に必要不可欠な条件というわけではない。だが、ニューヨークという"ビジネスの激戦地"で優良企業を相手にビジネスをしていくためには、それに対応できるだけの「風格」がなければ交渉も契約もうまくはいかない。
では、そのような風格は一体どのようにして養うことができるのだろうか。率直に言うならば、そのためのショートカットはない。できるビジネスパーソンとしての風格は、長い年月を通して、様々なカウンターパートを相手にビジネスを行いながら養っていくものだ。
本当に仕事ができるビジネスパーソンは、ビジネス・コミュニケーションにおける「身のこなし方」「振舞い方」にとても気を使う。どんなビジネスパーソンであろうとも、そうしたスタンスを基盤として長年仕事をしていると、ごく自然に「できる人材としての風格」が養われてくるものだ。
| つまり、人は、「いかなるスタンスで仕事に取り組むか」で、その風格が変わってくるのである。 |
昔から、「人は皆、40を過ぎたら自分の顔に責任を持たなければならない」といわれているが、なるほど、この考え方は、妥当な考え方であると感じる人は多いに違いない。
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