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「武田VISION」

武田 美保(たけだ みほ)

アテネ五輪 シンクロナイズドスイミング 銀メダリスト

アテネ五輪で、立花美哉さんと、シンクロナイズドスイミング競技で銀メダルを獲得。
2001年の世界選手権では金メダルを獲得するなど、日本人メダリストの中では飛びぬけた数の5つのメダルを持ち、見事な演技力で常に世界を魅了してきた。

チーム競技ではチームリーダーに抜擢され、そのリーダシップ力、確かな技術力と豊かな表現力で、雰囲気を盛り上げるムードメーカーとしても活躍する。


Vol.9 「私が求める女性としてのライフスタイル(2) ファッション」
 
 「生まれ変わったとしたら、次は男性として生まれたいですか?
  それとも女性として生まれたいですか?」

 こういう質問を皆さんも受けた経験があるのではないでしょうか?私は迷わず「次も女性がいい!」です。その理由を挙げろと言われれば際限なく挙げられます。たぶん。中でも特に私が女性として楽しみたいのがファッションについて。あれこれ選べるのは男性より断然女性の方で、小物から化粧品から何から何まで品数がすごいと思います。今まで私が皆さんの目に触れる場にいる時の格好は、水着。あるいはジャージ。それと、ブレザーか制服でしょうかね、しかも国旗のついてる(笑)。だから普段の私がどんな姿なのかあまりイメージがないと思います。が、私。こうみえてこだわり持ってるんですよ。自称こだわりの女なんです。

 選手時代の数少ないオフの過ごし方は、至ってごく普通のことをして過ごしていました。友人や母親と食事をしたりお茶を飲んだり、そしてお買い物をしたり。私にとってこの「お買い物」が一種のストレス解消法だったような気がします。「いいお買い物ができた」としみじみ満足した気持ちになるのが最高です。

オフにも2種類あって、出歩いたりするのは本当に自宅に帰ってからのオフ。合宿中のオフは主に身体のケアに時間を使い、マッサージを受けたり日の高いうちからお風呂でゆっくり疲れを癒したり。そこに持ち込む必須アイテムは、女性誌。「本は出来るだけ多く読んだ方がいい」と今も昔もよく言われていましたが、出来るだけ読んだのが実のところは雑誌でした。チームメンバー同士でかぶらないように申し合わせて違う雑誌を買い、それをぐるぐる回し読みするのです。

ささやかながらそれが一番リラックスできて楽しい時間で、実際買い物に行くときにはそれが重要な情報源となっていました。音楽・映画・芸能など全てにおいてです。シンクロは練習時間が長く、しかも合宿は長期になることが多かったのでこれがなければまさに浦島太郎状態になっていたのでは・・・と、今更ながら思う今日この頃です(笑)。よかった。

 私の雑誌の見方は、まず自分の今の気分に合わせてコンセプトを決めるところから始めます。もちろん「今期のコレクションの流行り」みたいなものも加味して。そのコンセプトのイメージにあった雰囲気のものを、ページをめくる毎に直感で探しながら見ていくのが楽しいのです。

イメージ通りにピタッとくるものがあった時は本当に嬉しくて、記憶にそれを画像のまま刷り込み!活字での情報もそれを勝手にイメージ画像に自分の頭の中で変えてから、またまた刷り込み!! しかも、自分がそれを着ている画像にですよ。モデルさんの顔と差し替え画像です。例え「おっ!これいいなぁ。」と思ったものでも、シュミレーションの中で自分がそれを着て似合ってなさそうだったらそれは覚えません。

だから私、お買い物に行くととにかく決めるのが早いです。記憶に画像が刷り込まれているお陰で、なんとなく歩いていてイメージに近いものがあれば、速攻です。でもそれをまずは試着して、実際に服のラインが綺麗に出ていて変なシワもなければですけど。だから絶対試着します。特にパンツ。お尻や足のつけねのラインにもたつきがあれば、デザインが気に入っていてもそれを履きこなせなければ良くは見えないので泣く泣く諦めます。あぁ・・・そういえば、選手時代は肩幅や胸板が合わない服が多かった。諦めた服の数は数知れず。です。

 最近は一つ大好きなブランドを見つけました。女性らしい感じのデザインなのですが、なぜか格好いい。そのさじ加減がたまらなく好きなのです。自分の年齢的にもその服を着て堪えられる時期が来てくれたかも・・・と、嬉しく思います。若い時に背伸びして着てももったいないですよね。その時、その年齢に合ったものを選ぶのがベストだと思います。

また女優さんの着こなしで好きなのは、夏木マリさん。桃井かおりさん。松雪泰子さん辺り。共通しているのはやはり格好良さ。凛とした佇まいの中に、自分を解放できる奔放さがある感じ。とっても素敵だと思います。服の着こなしはその人の生き方に関わってくるんじゃないかと、私はそこまで思います。だから心も、もちろん直接服に触れてその曲線を描く身体も、両方磨いてはじめてトータルの「良さ」が出てくるのではないかと思います。 まさに私の生き方の目標そのもの。

自己表現を突き詰めて行きたい自分にとってファッションというものは、かなりの比重で自己表現ができるツールだと感じます。そして新たな自分を知ることもできます。私はお仕事でスタイリストさんに服を選んで頂く機会が何度かありました。その時、自分では知らなかった自分に似合う色やテイストを教えて頂くことができました。だから以前より選択肢が増えてもっとファッションが楽しい。

「明日はこれを着ていこう!」と考える時間も好き。靴も、髪型も、ネイルも、メイクも明日にそれを身につけた自分の姿をイメージして選ぶ作業が大好き。至福の時間です。想像だけで幸せな気分になれるなんて、安上がりでいいと思いませんか!そしてイメージを具現化することでさらに感性が磨かれ、技術が身に付く。いいことばっかりです。

 ルルナータというフィットネススイムウェアのブランドが立ち上がりました。私はこのルルナータをプロデュースするという立場で関わらせて頂いています。本当に光栄です。ファッションに対する考えを水着に還元した場合、どうしていくのが一番いいのか自分なりにまとめてみることにしました。

「水着を着ることによって、女性が女性らしく綺麗になるために健康はもちろん、着こなしという点で姿勢や自己のボディメイクへの関心を促せられたらいいな」という思いを込めようと決めました。

プリントのデザインはもとより、カッティングを女性が美しく見えるものにしたいと要望を出して、そしてそれをミズノスピードブランドのチームのご協力で見事に形にして頂いています。もうすぐ本当にデビュー。

雨の日が嫌いでも、お気に入りの傘を新しく購入したときに早くそれを使ってみたくて「雨降らないかなぁ」とお願いしたことを思い出して、水着もそれが素敵でお気に入りだったとしたら、それを披露するためには「フィットネスに行かなきゃ!」と思ってもらえる。身体を動かして、健康になって、綺麗になって、心も豊かになる。ルルナータがこの一連のムーブメントになって育っていってくれることを願っています。そのために、私、ますます頑張ります!

本来大好きなことをもっと深いところで取り組めるのは幸せなことだと心から思います。
「頑張る」という言葉はおかしいぐらい。「楽しむ機会を下さって有り難うございます!」かな!?
 



<武田 美保講師のコラム バックナンバー>
【武田VISION】
vol.8 私が求める女性としてのライフスタイル(1) 仕事
vol.7 コミュニケーション (3)チームワーク」
vol.6 コミュニケーション (2)対人折衝」
vol.5 コミュニケーション (1)上下関係」
vol.4 「シンクロと私〜引退から1年を迎えて〜」
vol.3 「<形><デザイン>について」
vol.2 「人の持つ<オーラ>について」
vol.1 「伝えるということ」

【夢のつづき】
vol.6 「ありがとう&夢のつづき」
vol.5 「新しい風」
vol.4 「世界1の意味」
vol.3 「デュエットパートナーとしての私」
vol.2 「世界への挑戦のスタート」
vol.1 「夢のはじまり」

 

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