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  講師の心.com > 講師マガジン 「人」 > 村田佳壽子  特別対談<後編> 1/2
 

環境問題 知ってるつもり?!

Vol 4. 環境特別対談―
末吉竹二郎氏
「企業と環境問題 <後編>」

今回は、メディアでもご活躍中、国連環境計画の金融イニシアチブ特別顧問として、地球温暖化問題に金融という側面から取り組んでいらっしゃる末吉竹二郎さんをお迎えし、危機的局面にある地球環境問題において、各企業がこの問題にどう取り組むべきか、お話をうかがいました。 >>前編はこちら

 

対談のお相手

末吉 竹二郎 (すえよし たけじろう)/国連環境計画 金融イニシアチブ(UNEPFI)特別顧問
1967年東京大学経済学部卒業後、三菱銀行入行。1989年より米州本部に勤務。ニューヨーク支店長、取締役、 東京三菱銀行信託会社(ニューヨーク)頭取を経て、1998年、日興アセットマネジメント副社長。日興アセット時代にUNEPFIの運営委員会のメンバーに就任。これをきっかけに、この運動の支援に乗り出す。2002年の退社を機に、UNEPFI国際会議の東京招致に専念。2003年10月の東京会議を成功裏に終えた。現在も、引き続きUNEPFIに関わるほか、環境問題や企業の社会的責任(CSR/SRI)について、 各種審議会、講演、TV等で啓蒙に努めている。 講演テーマなど詳細プロフィールはこちら>>



■ピンチはチャンス ―環境問題はビジネスの格好の材料

村田:

前回は、環境問題への日本企業の取り組みの厳しい現状と、今後、環境問題対策をビジネス戦略の1つとして経営に組み込むべきだという点までおうかがいしました。実際に、環境を切り口にビジネスを展開して収益を上げている企業には、どのようなところがありますか?

末吉:

例えば、大きなところでいえば、省エネや資源エネルギーなどの技術開発には、世界中のお金が投資されています。現在、シリコンバレーに第二次ブームが再来していて、その火付け役は太陽光発電パネルだといわれています。これを省シリコンでどれだけ発電効率のいいものを作るか、ということに世界から資金が投入されています。実際、IPO(株の新規公開・新規上場)で儲けているのは、省エネ開発に投資している人々です。それだけ環境ビジネスには巨額のお金が動いている事実があります。

村田:

太陽光発電パネルに関して言えば、現在、日本製が発電効率世界一と言われていますよね。日本の企業3社くらいで世界一争いをするくらいトップレベルの技術を持っています。

末吉:

一方、中小企業でも、大企業より遥かに問題意識の高いところはあります。例えば、緑化運動の推進によって芝生の需要が高まり、芝生を植えたり、養生するビジネスが注目されるなど、今まで見向きもされなかった分野が賑わいを見せています。逆に考えれば、環境という切り口でアプローチすれば、思わぬところで大きなビジネスチャンスが転がっているとも考えられるんです。

村田:

その芝生に関連した話ですが、ビジネスと福祉を組み合わせたプロジェクトに私も関わらせていただきました。知的障害者の方々に電化製品の分解と芝生の養生をして頂くんです。肥料には、コーヒー豆の廃棄物を再利用します。ここで育てた芝生は販売ではなく、レンタルするんです。そうすればお客様には常に青々とした芝生を提供できる上に、雇用促進にもなります。

末吉:

なるほど、レンタルというのがポイントですね。

私自身が、大銀行と呼ばれるところで、ずっとサラリーマンしてきたので、あまり言えた立場でないのですが、企業の大きさや知名度と、ビジネスの成功は必ずしも対になっているとは言えないと思います。実際アメリカでは、大企業の重要なポストを捨て、独立して一介のビジネスを始める人間が多い。私は昔、そういう人に「ビッグビジネスの経営者のほうがいいんじゃないか?」と尋ねたことがありますが、「自分で何かを始めて成功させることが、この国ではヒーローなんだよ」と言われました。もちろん、大企業の中で成功を納めることにも意味があるのですが、小さくてもいいから自分の力で新しいビジネスを興して成功させるということに、個人も社会も価値観を見出しているんです。ですから、企業の大小に関係なく、むしろ社会が必要としているものにフィットすれば最初は小さくても必ず大きなビジネスになっていく可能性が高い社会です。私は、日本もそういう社会になるべきだと思いますし、「環境問題」はそれを実現させるための非常に有望なテーマでもあるのです。

村田:

確かに、いわゆる「大企業」の割合は、日本の企業のうち1%ほど。ほとんどが中小企業ですよね。従来型の消費社会では、資本面や知名度で大企業に追いつけない中小企業でも、今後は環境という観点で戦略を練っていけば、『環境下剋上』が起こるのではないでしょうか。小さな企業が、環境ということに視点をおいたら取引が殺到して、たちまち大きくなるパターンです。しかし逆に、環境をないがしろにしてきたばかりに対応がとれず、いきなりバタンと倒れる大企業も出てくるだろうなと思います。

末吉:

それは十分にありえますね。

 
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<村田佳壽子講師のコラム バックナンバー>
末吉竹二郎氏との特別対談 「企業と環境問題」(前編)
Vol.2 「その花の時」
Vol.1 「エコ贔屓」


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