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「目標達成のセルフマネジメント」

奥村 幸治(おくむら こうじ)

パーソナルトレーナー

1993年オリックス・ブルーウェーブにテスト入団後、
翌年には現シアトルマリナーズのイチロー選手の専属打撃投手を務め、
「イチローの恋人」として一躍マスコミに紹介され、話題の人となる。
その傍ら、自身も現役選手になる「夢」に向かい、
幾度も入団テストの挑戦を行ったが叶わず、1996年に自らユニフォームを脱ぐ。
その後、少年野球チーム(宝塚ボーイズ)を結成し、自ら監督に。
2007年新人王を獲得した田中将大は教え子の一人でもある。



Vol. 5 『メジャーの選手と日本の選手の考え方の違い』


長く活躍するためのキーワードは、常に「自分が何をすべきか?」「何を必要とされているか?」
をいかに考えられるか、という事に尽きる。と前回のコラムで書きました。

今回は、僕がニューヨークメッツのスプリングキャンプ・トレーニングに参加し、
メジャーリーグの選手の意識の高さを感じた時の話をしたいと思います。

当時、メッツの監督は(現 千葉ロッテの監督である)ボビーバレンタインで、
選手には野茂選手と吉井選手がいました。

日本で3チーム(オリックス・阪神・西武)のキャンプを体験してきた僕は、
考え方の違いに驚いたのを今でもよく覚えています。

まず日本のキャンプは朝9時30分から始まり、夕方まで、もっぱら技術練習が中心です。
特に、若手で期待されている選手のほとんどは、早出特打ちや居残り特打ち、
特守など練習メニューが組み込まれ、1日中、野球ずくめ。

しかし、メジャーリーグは朝9時30分から全体練習が始まると、
12時ぐらいには全体練習が終わってしまうのです。
そして、驚いたのはそれぞれの選手の意識の高さ。

例えば、世界の盗塁王であるリッキーヘンダーソンは、
9時30分の練習開始の3時間前の6時30分には、既にグラウンドに来ている。

その理由を聞くと、こうリッキーが答えてくれました。

「自分は誰よりも速く走ることができる。
当然、体は疲労がたまりやすいし、ケガをしやすい。
だから、他の選手よりもウォーミングアップに時間をかけないとダメなんだ。」と。

そして、そのリッキーから学ぼうとする若い選手は、
リッキーが来る早朝に合わせてグラウンドに来て、
打撃のアドバイスをもらったり、超一流の“なにか”を盗もうとしています。
若手ひとりひとりの向上心がとにかく印象的でした。

一方、キャッチャーのマイクピアザは9時30分の練習開始ぎりぎりにしか来ません。
そして、全体練習が終了すると、すぐに宿舎に帰ります。
しかし、夕方1人でグラウンドに訪れて、練習を黙々と始めるのです。

「誰もいないグラウンドで練習するスタイルが僕のスタイルなんだ。」
とピアザは話してくれました。

メジャーリーグには、自分に必要なものを自分自身で考える環境があります。
そして、日本のキャンプでは、やらないといけないことを選手は理解しているが、
やらされる環境があるのも、事実です。

どちらが合っているとか、間違っているとかそういう事ではないけれど、
何が自分達の環境に一番合うのか、それを個々で考えていく必要があると、僕は思います。

また次回は、こういったメジャーの選手達の考え方を支える、
「指導者の考え方」と「メジャーで活躍するために必要なこと」を紹介します。
楽しみにしていてください。



<奥村 幸治講師のコラム バックナンバー>

VOL.4 「活躍できる選手と出来ない選手の明確な違い」
VOL.3 「スランプの時に何をするか」
VOL.2 「210安打 日本最多安打を達成したときのイチロー選手」
VOL.1 「イチロー選手がなぜ活躍するのか」



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