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「末吉竹二郎の環境塾
 ―企業と考える地球温暖化問題」

末吉 竹二郎(すえよし たけじろう)

国連環境計画 金融イニシアチブ特別顧問

67年東京大学経済学部卒業後、三菱銀行入行。89年より米州本部に勤務。
ニューヨーク支店長、取締役、東京三菱銀行信託会社(ニューヨーク)頭取を経て、
98年6月、日興アセットマネジメント副社長。日興アセット時代にUNEPFIの運営委員会のメンバーに就任。
これをきっかけに、この運動の支援に乗り出す。
02年6月の退社を機に、UNEPFI国際会議の東京招致に専念。
03年10月の東京会議を成功裏に終えた。
現在も、引き続きUNEPFIに関わるほか、環境問題や企業の社会的責任(CSR/SRI)について、各種審議会、講演、TV等で啓蒙に努めている。




Vol. 3 『ポスト洞爺湖サミット』


 あれほど世間の耳目を集めたG8サミットも終わって早2週間。洞爺湖にはもう喧騒は残っていないのであろうか。今や、世界的知名度を得た洞爺湖。観光など地元を潤すビジネスは盛んになって欲しいが、あの湖の持つ、神秘的な静けさは一刻も早く戻って欲しい。だが、静けさが戻って欲しくないものがある。いや、もっともっとホットになって欲しいものがある。それは、ポストサミットの温暖化への取り組みそのものである。

 温暖化との闘いは、むしろこれからが本番を迎えるからである。かつての日本であれば、何事であれ、どんなに大騒ぎしようとも、サミットが終わってしまえば後は何事も無かったように忘れてしまうのであるが、今回は事情が違う。

 第一は、温暖化そのものが進行し、世界の各地で被害をもたらすことが予想されるからである。今年の日本は暑い夏になりそうである。北極では、夏の海氷が昨年に続き記録的な縮小をしそうである。世界の人びとは相次ぐ被害の報道に温暖化への認識をうんと高めていくはずである。第二は、昨年のバリ島で決められたロードマップがあるからである。今年12月のポーランドでのCOP14、それに続く09年のイタリアでのG8サミット、そしてデッドラインである12月のコペンハーゲンでのCOP15と、国際会議が目白押しであり、日本は否応でも対応を迫られる。 そして、第三には、もっとも大事なことだが、日本国内の変化ある。福田ビジョンはその一つだが、日本においても漸く政治レベル、政策レベルで温暖化対応が語られる時代が始まろうとしているのである。

 この6月を見ると、

  4日  民主党、対策基本法案を参院へ提出
  9日  福田ビジョン
  11日  自民党、温暖化対策本部の中間報告
  16日 首相懇談会の提言
  25日 東京都、条例改正

と、日本にとっては歴史的出来事が続出である。遅ればせながらも漸く日本の政治が動き始めたのである。 実はG8の議長国は、今年一杯日本である。もし、日本が温暖化への取り組み促進を忘れるようなことがあれば世界はそれを許さないであろう。




<末吉竹二郎 講師のコラム バックナンバー>
Vol.2 「温暖化が変えるビジネスルール」
Vol.1 「CO2本位制のはじまり ―地球温暖化がもたらす新たな価値観」



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