逸見 晴恵(いつみ はるえ)
エッセイスト 株式会社 オフィスいつみ 取締役社長
元フジテレビアナウンサーで1993年に癌で亡くなった逸見政孝さんの夫人。料理研究や癌告知に関する様々な活動を行うかたわら、「家族愛」についての講演等を行う。自らの体験を通して語られる話は熱く、思いやりにあふれており、全国各地にファンを持つ。
Vol. 1 『ニュージーランド・生きがいの旅-1』
(2004年11月05日)
病を治す方法は一つではありません。特に、現代人の3人に1人が罹ると言われている「がん」については、<様々な治癒方法の中からその人なりの選択をすることが、命の継続につながる>ということが次第に分かってきました。
ある程度治癒したけれど、これで万全なわけではない、という時など、患者側に情報が少なく何の選択肢も与えられないのでは、「ではどうするのか、果たして明日命は大丈夫なのだろうか」と、不安は募るばかりです。
私の夫は闘病生活1年で亡くなりました。医師の言うがままの<おまかせ医療>だったことも手伝い、私達は死の淵からついに這い上がることができませんでした。その経験から私は、「これから私達も知識を持ち、治療を選択していく、そして納得した医療を求めることが、病気に立ち向かう良い姿勢ではないか」と訴え、講演活動もさせて頂いております。
「こういう治療をしたらどのようになるのか」、「自分はどう生きたいのか」、患者は医師と意思疎通を図りながら医療を進めていくべきで、1人の医師では、その人の意見しか分かりません。複数の意見をうかがって、自分らしい生き方の医療を求めていくことが、現代医療のあるべき姿だと思います。
生きがい療法でニュージーランドへ
さて、がん治療の1つに「生きがい療法」を生み出した医師がいらっしゃいました。
伊丹仁朗先生です。先生は、「ものごとをプラスに考えると、ナチュラルキラー細胞が活性化して免疫力がアップし、病も治ってしまう」とおっしゃっています。また1日1回でも笑うことにより、免疫活性化が行なわれるということから、吉本興業のお笑いを聞きに患者さんをお連れするということも実践され、実証されています。
そんなこともあり、私はがん治療をしてきた医師と共にがん患者さんとの旅を企画して、2003年の1月、ニュージーランドへ行ってきました。
つづく