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川村 透のコラム「もののみかたを変えてみませんか?」
川村 透
川村 透(かわむら とおる)
新しいものの見方提案/モチベーティブ・スピーカー/自信の湧く講師

外資系コンサルティング会社に7年勤務。「自分にしかできないことをやってみよう」と退職し、2000年7月に独立。現在は、「もののみかた」「モチベーション」を切り口とした講演やセミナー、本の翻訳および執筆活動に日夜奮闘中。

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Vol. 26 『視点を与える』
(2009年11月05日)

kawamura26-1.jpg いきなりですが質問です。
「この羊(よう)かんを見てどう思いますか?」
(うーん、いきなりどう思うって言われてもなあ...)
(えっ何を答えればいいわけ?)

 では、質問をこう変えましょう。
「このようかんのいいところは?」
(いいところね、だったらたくさんあるな。えっと、まず小倉の文字がいい、和風のデザインが食欲をそそる、ハンディサイズで小腹がすいたときにちょうどいい、左右対称のデザインが潔い...)

 今度はたくさん思いつくはずです。これは「どう思う?」という漠然としている質問の的を絞り、「いいところ」という視点を与えたために、相手が考えやすくなったためです。

 最近、研修で私は体験型、ゲーム型の要素をたくさん取り入れています。そのほうが皆さんの気づきが深いと感じるからですが、この深さの質を左右するのが、アクティビティのあとの「振り返りの時間」。英語ではdebriefingといいます。これは、アクティビティのあと、こちらから質問を投げかけ、何がうまくいったか、どんな気づきがあったか、仕事に応用できることはあるか、など、参加者が自分の体験から学びを見つける時間です。

 ところがこのとき、質問の投げかけ方を失敗すると、いい気づきを引き出しにくくなる。さきほどの羊かんのように「どうでしたか?」だけだと、「楽しかった」「疲れた」などバラバラの感想がでてきて、こちらが意図する落とし込みができないことがよくあるのです。
 なので、たとえば、チームでフラフープをくぐる速さを競うゲームをやったあと、リーダーシップについて気づいてほしいなら、
 「人を信頼するってどんなこと?」
 「人をまとめていくときに、何が大切?」
という聞き方をすると、各自の考える方向がそこに向かっていく。この視点を与えるかどうかで、体験の質が格段に違ってきます。

 皆さんも職場で「どう思う?」というオープンクエスチョンを投げても、部下から思ったような答えが返ってこないときがありませんか。そんなときは、少しこちらで視点を与えてあげましょう。

「今日の会議、どう思った?」
⇒「今日の会議で、使えそうなアイデアを3つ教えてくれる?」

「この前の展示会、参考になった?」
 ⇒「展示会みて、明日から仕事に応用できることはある?」

 部下の意見がでてこないのは、部下の出来が悪いんじゃありません。あなたの視点の与え方がずれているんです。
 あなたのものの見方を変えてみませんか?

(※謝辞:このコラムのヒントを与えて下さったのは、している株式会社でファシリテーターをされている大橋邦吉さんです。ありがとうございました)




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